ニュース解説 世界最長500km以上の量子鍵配送が可能となる新たな方式を開発

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Vol.101 No.12 (2018/12) 目次へ

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世界最長500km以上の量子鍵配送が可能となる新たな方式を開発

 東芝欧州研究所ケンブリッジ研究所は,標準的な通信用光ファイバを用いて通信距離を500km以上に拡大する量子鍵配送の新方式「TF-QKD(Twin Field-Quantum Key Distribution)」を開発した.

 量子鍵配送は,量子力学の原理に基づき,安全な暗号鍵の配送を実現できる手段として注目されている.

 量子鍵配送の構成は,鍵を共有する2者(AliceとBob)のうち一方が鍵情報をエンコードした光パルス対を送信し,もう一方が受信する1方向型が一般的である(図1(a)).この方式の場合,光ファイバにおける光子の損失により,最大通信距離は200~300kmに限られていた.今回開発したTF-QKDでは,AliceとBobが中間点(Charlie)へ向けて光パルスを送り,Charlieが1個の光子を検出する構成となっている(図1(b)).光源から検出器までを距離mathとすると,従来の1方向型では,全体の通信距離はmathとなる.一方TF-QKDでは,同じ鍵生成速度に対してAliceからBobまでの通信距離は従来の2倍(math)となる.また,光パルス対を両端で生成する点を除き従来方式と構成がほぼ同じであるため,既存技術を適用して実装できる.更に従来方式とは異なり,検出器へのサイドチャネル攻撃対策が不要でセキュリティ面でも有利である.


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