小特集 3. 触力覚の知覚特性

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触力覚通信の歩みと高品質化

小特集 3.

触力覚の知覚特性

Characteristics of Haptic Perception

大西 仁

大西 仁 正員 放送大学教養学部

Hitoshi OHNISHI, Member (Faculty of Liberal Arts, The Open University of Japan, Chiba-shi, 261-8586 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.102 No.1 pp.52-56 2019年1月

©電子情報通信学会2019

abstract

 人は触ることにより外界や自らの身体状態を認識している.触力覚の知覚においては,同時に多様な感覚情報が受容され,それらが統合されて知覚が生じる.触力覚通信の品質を制御したり,所望の触体験を創造したりするには,触力覚の知覚特性を理解する必要がある.本稿では,触力覚の知覚に影響を与える要因について述べる.

キーワード:触力覚,皮膚感覚,深部感覚,受容器,触運動知覚(ハプティクス)

1.は じ め に

 スマートフォンに代表されるように,触力覚インタフェース装置は広く普及し,また新たなデバイスも開発されている.今後,より豊かな触体験を提供するようになると予想されるが,そのためには触力覚の知覚特性を理解することが重要である.

 日常語で触覚とは物に触れて生じる感覚全般を指している.触力覚は日常語の触覚とほぼ同義と考えてよい.五感のうち,触覚を除く四感では,刺激を受容する器官が局在するのに対して,触覚は全身を覆う皮膚で受容される感覚である.生体のセンサである受容器は皮膚だけではなく,筋,腱,関節等にも存在する.また,物体に能動的に触る場合と受動的に触る場合では知覚に違いが生じる.更に,視覚,聴覚といった異なる感覚モダリティの情報が触力覚に影響を与える.図1に触力覚の知覚に関わる構成要素を示す.構成要素については以降の章で説明するが,多様な感覚情報が統合されて触力覚が知覚される.

図1 触力覚知覚の構成要素


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