小特集 7. リザバーコンピューティングの今後の展開

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リザバーコンピューティング

小特集 7.

リザバーコンピューティングの今後の展開

Prospects for Reservoir Computing

廣瀬 明 中野大樹

廣瀬 明 正員:フェロー 東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻

中野大樹 正員 日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所

Akira HIROSE, Fellow (Graduate School of Engineering, The University of Tokyo, Tokyo, 113-8656 Japan) and Daiju NAKANO, Member (IBM Research-Tokyo, IBM Japan, Ltd., Kawasaki-shi, 212-0032 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.102 No.2 pp.147-149 2019年2月

©電子情報通信学会2019

1.は じ め に

 小特集最終章の本稿では,リザバーコンピューティングの要点を再度概観して,それに基づいて現在及び将来の具体的なアプリケーションの例を挙げるとともに,それがもたらす社会を展望しよう.

2.機能:高精度あるいは大雑把で高速な判断

 現在の人工知能(AI: Artificial Intelligence)で活躍しているディープラーニングは,画像認識コンテストで優れた認識率を示し,ニューラルネットワークの潜在能力の高さを社会に改めて認識させた.このように,より高精度の判断を目指すことは,一つの重要な方向である.ただ,そのために学習に掛かる時間や消費電力,教師データ量が膨大になることも事実である.また時系列の情報を学習・処理する際の計算コストは更に桁違いに増大する.しかしこのビッグデータの世の中では,サーバの中央処理などでそのコストを凌駕する利益が見込まれる.リザバーコンピューティングも,多くのニューロンと多数の教師データを準備すればその精度を上げることができる.そして,それによって学習コストが増大する点も,ディープラーニングと類似の傾向を持つ.広く一般的に,リザバーコンピューティングにもディープラーニング同様のこの方向の活躍が期待される.


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