学生/教養のページ 回路シミュレータで使われている修正節点解析法を手計算でも使ってみませんか

電子情報通信学会 - IEICE会誌 試し読みサイト
Vol.102 No.3 (2019/3) 目次へ

前の記事へ次の記事へ


学生/教養のページ

回路シミュレータで使われている修正節点解析法を手計算でも使ってみませんか

Let’s Use the Modified Node Analysis Method Used in the Circuit Simulator Also in Hand Calculation

関根敏和

関根敏和 正員 岐阜大学工学部電気電子・情報工学科

Toshikazu SEKINE, Member (Faculty of Engineering, Gifu University, Gifu-shi, 501-1193 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.102 No.3 pp.271-274 2019年3月

©電子情報通信学会2019

1.ま え が き

 初学者が教わる閉路解析法は,電流源を含む回路の解析ができない.効率的で知られる状態変数解析法も,回路に制御源を含むと解析できない場合もある.このように,解析法によっては解析できない回路が存在する.このことは,広く一般に認識されていないのではないか.結果として,手計算の回路解析では,場当たり的に思い付いた関係式を羅列して解かれることになる.

 現在,多くの回路シミュレータ(回路解析ソフトウェア)は,修正節点解析(MNA: Modified Node Analysis)法を用いている(1).理由は二つ.任意の回路が解析でき,回路の素子接続構造を容易に計算機内で表現できるからである.本稿では,修正節点解析法による回路方程式の定式化を紹介する.手計算でも修正節点解析法を使ってみませんか.与えられた回路の定式化が機械的に容易にできますよ.

2.素子特性による素子の分類

 図1に示すように,回路素子(素子)の端子間電圧(素子電圧)mathと電流(素子電流)mathの関係を素子特性と言う.素子は,表1に示すように,電圧定義形を持つ電圧定義素子と電流定義形を持つ電流定義素子に分類できる.例えば,抵抗は電圧定義素子と電流定義素子の両方に分類されるが,電圧源は電圧定義素子のみに分類される.

図1 素子電圧と素子電流の定義


続きを読みたい方は、以下のリンクより電子情報通信学会の学会誌の購読もしくは学会に入会登録することで読めるようになります。 また、会員になると豊富な豪華特典が付いてきます。


続きを読む(PDF)   バックナンバーを購入する    入会登録


  

電子情報通信学会 - IEICE会誌はモバイルでお読みいただけます。

電子情報通信学会誌 会誌アプリのお知らせ

電子情報通信学会 - IEICE会誌アプリをダウンロード

  Google Play で手に入れよう

本サイトでは会誌記事の一部を試し読み用として提供しています。