小特集 3-2 工作機械が目指すスマートメンテナンス

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Vol.102 No.6 (2019/6) 目次へ

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3. つながる工場・つながるキカイ

小特集3-2

工作機械が目指すスマートメンテナンス

Smart Maintenance for Machine Tools

安藤知治

安藤知治 オークマ株式会社研究開発部

Tomoharu ANDO, Nonmember (R & D Department, Okuma Corporation, Aichi-ken, 480-0193 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.102 No.6 pp.526-528 2019年6月

©電子情報通信学会2019,©2019一般社団法人日本機械学会

1.は じ め に

 市場ニーズの多様化によって,製品の複雑化・低コスト化・短命化が進み,多品種少量生産品を大量生産並みの生産性で製造する,いわゆるマスカスタマイゼーションが求められている.このようなものづくりにおける工作機械には高い稼動率が求められ,故障による稼動停止は生産計画に大きな影響を及ぼすことになる.そのためには日頃の点検により故障を防ぐことと,故障時の迅速な復旧作業が必要である.このような保全活動を支援するため,IoTの活用と設計技術による工作機械が目指すスマートメンテナンスについて本稿で紹介する.

2.工作機械の高効率稼動を妨げる要因

 工作機械の効率化を阻害する要因として図1に示す8大損失と「その他停止損」がある(1).保全活動はこれら損失の中でシャットダウン損,故障損,その他停止損の削減という観点から非常に重要な取組みである.シャットダウン損は,作動油や消耗部品の交換といった計画的保全を行うために設備を停止する時間である.故障損は,工作機械が故障した際に,機能回復のために部品交換や修理を伴った停止時間である.その他停止損は切粉などの清掃のための停止時間である.


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