小特集 2-2 人物データの分析――江戸時代のデータブック「武鑑」の構造化と歴史ビッグデータ解析――

電子情報通信学会 - IEICE会誌 試し読みサイト
Vol.102 No.6 (2019/6) 目次へ

前の記事へ次の記事へ


2. 歴史的な文字・非文字データとICT

小特集2-2

人物データの分析

――江戸時代のデータブック「武鑑」の構造化と歴史ビッグデータ解析――

Analysis of Person Data: Data Structuring and Historical Big Data Analysis of Bukan as Data Books of the Edo Period

北本朝展

北本朝展 正員 情報・システム研究機構データサイエンス共同利用基盤施設人文学オープンデータ共同利用センター

Asanobu KITAMOTO, Member (ROIS-DS Center for Open Data in the Humanities, Research Organization of Information and Systems, Tokyo, 101-8430 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.102 No.6 pp.569-571 2019年6月

©電子情報通信学会2019

1.は じ め に

 「武鑑」とは,江戸時代に出版された大名家及び幕府役人の名鑑である(1).大名家や旗本家の当主・その家族・その家臣に関する人物情報だけでなく,大名家の石高,参勤交代時期,家紋や(まとい)のデザインなど,地理・経済・文化にわたる多種多様な情報を詰め込んだ,言わば江戸時代のデータブックである.「武鑑」は,17世紀中頃に出版され始め,慶応3年(1867)の大政奉還までの200年以上の間,出版され続けた本である.「武鑑」の出版物としての特徴は,①データベース的な性格を持つこと,②長期的に出版され続けたこと,③ロングセラーブックだったこと,④改訂頻度が高かったこと,などの点にある.時系列的に長期間更新され続けた資料の網羅的な解析を通して,人物や組織などに関する細粒度のファクトデータを積み上げれば,経時的な統合分析から江戸社会の新たな側面が明らかになる可能性がある.


続きを読みたい方は、以下のリンクより電子情報通信学会の学会誌の購読もしくは学会に入会登録することで読めるようになります。 また、会員になると豊富な豪華特典が付いてきます。


続きを読む(PDF)   バックナンバーを購入する    入会登録


  

電子情報通信学会 - IEICE会誌はモバイルでお読みいただけます。

電子情報通信学会誌 会誌アプリのお知らせ

電子情報通信学会 - IEICE会誌アプリをダウンロード

  Google Play で手に入れよう

本サイトでは会誌記事の一部を試し読み用として提供しています。