電子情報通信学会 - IEICE会誌 試し読みサイト
© Copyright IEICE. All rights reserved.
|
データセンターネットワークの最新動向
小特集 2.
データセンター光インタコネクション技術
Optical Interconnections for Datacenter Networks
Abstract
データセンタートラヒックの急増に伴い,ネットワークの大容量化及び低消費電力化が急務となっている.フロントパネルに接続する従来型のプラガブル光トランシーバの高速化,小形化も進み,Tbit/s級のトランシーバの規格も議論されている.一方,スイッチLSIの極近傍に配置する超小形のCPO(Co-Packaged Optics)光トランシーバなど,新たな形態の光トランシーバ開発が世界中で活発に進められている.本稿では,プラガブル光トランシーバ及び次世代光トランシーバを中心に光インタコネクトの最近の技術動向を概説する.
キーワード:データセンター,光インタコネクト,光トランシーバ,光実装
インターネットトラヒックの爆発的な増加により,データセンターはいわゆる「ゼタバイト時代」に突入し,クラウドコンピューティングの成長は,コンピューティング,及びストレージリソースへの膨大なアクセスの必要性をもたらしている.そのトラヒックの70%以上がデータセンター内のトラヒックであり,近距離の高速・大容量データ伝送の重要性が増し,光ファイバを伝送媒体とした光インタコネクションが大きな役割を果たしている(1).一方,データセンターの消費電力も重要な問題として顕在化してきた.将来のデータセンター内のインタコネクションは,より少ない消費電力でより多くのデータを伝送することが必須である.データセンターの光リンクは,一般的に,光トランシーバを装置に挿入し,光ファイバケーブルのコネクタをそれに挿入して接続する.この形式のプラガブルトランシーバについて,高速化,小形化が進み,コヒーレント方式を用いたTbit/s級のトランシーバも議論されている(2).一方,プラガブル光トランシーバにも限界が見えており,本小特集1「データセンターネットワークの最新動向」の図7(d)に示されるように,スイッチLSIの極近傍に配置する超小形のCPO(Co-Packaged Optics)光トランシーバなど,新たな形態の光トランシーバ開発が世界中で活発に進められている(3).本稿では,プラガブル光トランシーバ及び次世代光トランシーバを中心に光インタコネクトの最近の技術動向について概説する.
プラガブル光トランシーバの外観を図1に示す.データセンターにおける光リンクは,光トランシーバをスイッチ装置フロントパネルに挿入し,光ファイバケーブルのコネクタをそれに挿入して接続する.この形態を「プラガブル光トランシーバ」と言う.標準化やマルチベンダ化が進み,コスト面で優位であることから,データセンターにおいて広く利用されている.
続きを読みたい方は、以下のリンクより電子情報通信学会の学会誌の購読もしくは学会に入会登録することで読めるようになります。 また、会員になると豊富な豪華特典が付いてきます。
電子情報通信学会 - IEICE会誌はモバイルでお読みいただけます。
電子情報通信学会 - IEICE会誌アプリをダウンロード