ニュース解説 シリコンプラットホーム上の高効率な光変調器

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Vol.101 No.1 (2018/1) 目次へ

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シリコンプラットホーム上の高効率な光変調器

 日本電信電話株式会社はInP系化合物半導体とSiの異種材料集積技術により光通信システムのキーデバイスであるマッハツェンダ光変調器の飛躍的な高効率化に成功した.

 光通信用デバイスはデータトラヒックの急激な増大を支えるため,小形化,低消費電力化,高速化のみならず低コスト化を継続的に進展させていくことが重要となる.従来,光通信用半導体デバイスではInP系半導体が広く用いられてきたが,基板サイズの制限などから,電子デバイス等に使われているSiと比較すると低コスト化が困難であった.そこで,Siを用いて光デバイスを作製するSiフォトニクス技術が注目されており,高速,多値変調方式を可能とするマッハツェンダ光変調器へ適用することが期待されている.一般に,Siマッハツェンダ変調器では,電子,正孔によるキャリヤプラズマ効果を用いて光の位相を変調する.そのため,変調効率を増大するためにはキャリヤ密度の増大が必要となるが,そのトレードオフとして,キャリヤによる光吸収が増加する.これにより,Siマッハツェンダ変調器は高効率化と低損失化の両立が困難であり,その適用範囲が制限されてきた.


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