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3. 5G を支えるテクノロジー
特集3-5
5Gを実現する化合物ミリ波回路技術
Circuit Technologies of Millimeter-wave by Compound Semiconductors for 5G
abstract
5Gにおいて,ミリ波などの高周波数帯を利用する場合,多素子アンテナ(Massive Antenna)を用いて指向性が高いビームを形成することで伝搬損を補うとともに,Massive Multiple-Input and Multiple-Output(MIMO)技術を組み合わせて空間多重数を上げることにより周波数利用効率を向上するアンテナ装置が用いられる.本装置の実現に向けて,特に送信出力増幅器を含むミリ波などの高周波回路においては,高効率化,小形・高集積化が課題となる.本稿では,GaN等の化合物半導体による高周波回路の高効率及び小形・高集積化に向けた開発事例を概説する.
キーワード:ミリ波回路,GaN,GaAs,高効率,高集積
5G(用語)では,新たなサービスやアプリケーション実現に向けて必要な通信容量の増大・高速化に対応するため,広い信号帯域を確保できるミリ波などの高周波数帯が利用される見込みである.その際課題となる伝搬損の増大に対応するため,数十~数百程度の素子から成る多素子アンテナが用いられ,更に多素子アンテナとMIMO(用語)処理を組み合わせたMassive MIMO技術を用いたアンテナ装置が5Gミリ波基地局の主流となる.
通常Massive MIMOアンテナ装置は,多素子アンテナ,増幅器などの高周波回路,電源・制御回路,フィルタなどの受動回路などから構成される.本アンテナ装置は建物の壁面などへ設置され,端末一つ一つにビームを照射することにより通信しサービスを供給するため,設置性に優れた小形・薄形アンテナ装置をいかに実現するかが普及のキーとなる.
本稿では,ミリ波帯小形・薄形アンテナ装置実現に向けた高周波回路,特に消費電力の占める割合の高い送信電力増幅器に関わる高効率,小形・高集積化の開発事例を紹介する.
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