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Vol.101 No.6 (2018/6) 目次へ

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 * 今月号の小特集は「テラヘルツデバイスの新潮流」と題し,化合物半導体やシリコンCMOSを用いた電子デバイス,量子カスケードレーザを用いた光デバイス,更にはMEMS技術を用いた真空管デバイス等,テラヘルツデバイスの最先端の技術動向とホットな話題について各分野の第一人者に解説して頂きました.

 * 電波と光波の中間的な周波数を持つテラヘルツ波は,「21世紀に残された最後の未開拓電磁波」と呼ばれていました.マクロとミクロの中間領域においてその領域特有の性質が見られるように,テラヘルツ波も電波と光波の特徴を併せ持つ特有の性質を有するため研究開発が困難な領域でしたが,近年のエレクトロニクスとフォトニクスの著しい発展や様々な先端技術の融合により,ついに開拓されつつあるように感じられます.

 * テラヘルツ波の応用分野も,周波数的特徴を生かした分光や,布,紙,プラスチックなどの物質の透過性が高いことを生かしたイメージングに加え,近年ではその搬送波としての高周波性を生かした超高速無線まで広がりを見せています.

 * あらゆるものがインターネットにつながるIoT社会が高度化していく中で,近距離で大量のデータを高速に通信するような必要性が生まれてくるのは想像に難くありません.テラヘルツ波を用いた超高速無線技術はそうした要求を満たせる技術であり,IoT社会を支える要素技術の一つとして大きく花開くことが期待されます.

 * さて,本号が発刊される6月はオリンピックをもしのぐ世界最大のスポーツイベントとも称されるFIFAワールドカップ・ロシア大会の開催月です.国を代表する世界最高レベルの選手たちの熱き戦いで,どんなドラマが生まれるのか楽しみでしょうがありません.一方,報道によれば全試合を4K HDRで撮影し,各種カメラ,機材を使って360度VODやVR映像も提供するとのことで,私のように自宅観戦するしかすべがない身にとっては,どんな映像が目に飛び込んでくるのかも,楽しみの一つです.ICTの進展と各種分野への活用は,我々がまだ知らぬ新しい領域と体験に導く可能性を無限に秘めていると思います.私も一学会員として“広汎な知が交流する場を作り,新たな学術領域をひらく”という本会の使命に微力ながら貢献していきたいと思う次第です.

(編集理事 糸田 純) 

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