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2017年度事業報告書
自 2017年4月1日~至 2018年3月31日
創立100周年にあたり,本会がコミュニケーションの夢とそれによって実現される豊かな未来社会に向けて挑戦し,革新的技術及びイノベーションを継続的に創出する学会として大きく飛躍することを目指し,以下の基本姿勢で活動を進めた.
1.広汎な知が交流する場を作り,新たな学術領域をひらく
2.社会課題の解決に貢献し,新たな社会のビジョンを作成する
3.技術倫理の向上に努め,社会に向けて発信する
本会の事業は,学会全体事業(以下,共通事業という),ソサイエティ及びグループ事業,支部事業の三つに大別されるが,特に本年度は創立100周年記念事業を軸に以下のような取組みを行った.
(1) 創立100周年記念事業
実施した記念事業の概要を以下に示す.
①記念式典・祝賀会の開催:2017年9月15日(金)於明治記念館(式典,祝賀会)
・来賓:
【式典】坂井総務副大臣,西銘経済産業副大臣,関文部科学省局長,大西日本学術会議会長,津田IEEE Japan Council Chair
【祝賀会】佐藤日本工学会会長,横山電気学会会長,西尾情報処理学会会長
・100周年記念懸賞論文表彰:ソサイエティごとに公募,最優秀賞,優秀賞を表彰
・「電子情報通信学会マイルストーン」選定の紹介
・「100年史」編さんの紹介
・記念講演:末松東工大栄誉教授・元学長「激変の時代から異質の将来へ」
②「100年史」の刊行:462頁,定価(本体8,000円+税).
③「電子情報通信学会マイルストーン」の選定
本会に関わる偉業について242件を選定した(記念楯贈呈,HP掲載).
④協賛募金実施(5,000万円目標)
維持員・一般法人への協賛金依頼,個人会員の募金依頼を行い,5,566万8,000円(35機関:4,610万円,個人1,078名:956万8,000円)が集まり,目標額を達成した.
⑤記念大会(ソサイエティ大会)開催:東京都市大学(2017年9月12~15日)
⑥各ソサイエティ,支部ごとの独自イベント実施(講演会等)
⑦1917年の創刊号からの会誌の全ての記事の電子化を実施
⑧バーチャル図書館の新規開設:絶版書目のコピーPDFのHPでの公開
⑨アマチュア無線特別局開設
⑩グランドデザイン検討推進
(2) システムグランドデザイン検討推進
2017年5月にグランドデザイン検討WGを設置し,会員サービス向上,学会コンテンツ活用,事務局業務効率化等を実現する学会の情報システム見直しのグランドデザインを進めた.特に,シンプル化を念頭に置いて,サービス委員会と連携して関連する制度・運用ルール等の変更を含めてシステム要件を検討し,検討結果を会員管理システム更改仕様に反映して2018年度開発を行うべくRFPを出した.
また,各種電子化コンテンツ活用システムの構築検討を進め,今後,会誌,国際会議論文,2年経過後の技術研究報告・大会発表論文などのオンライン版も含めたコンテンツサービスの展開方法の検討を進め,システム化の計画を策定した.
(3) 論文誌オープンアクセス化の影響評価
情報・システムソサイエティの英文論文誌は,2017年1月から先行してJ-STAGE上で無料オープンアクセスを開始したが,これによるアクセス数の変化や学会財務への影響等について,論文誌オープンアクセス化検討タスクフォースでフォローを継続した.2018年度初めには他のソサイエティについても方針を決定する予定.
(4) 技術研究報告の完全電子化サービス
以前から技報の電子化は完了しているが,通信ソサイエティと情報・システムソサイエティでは2018年度から冊子体での発行をなくして完全電子化によるサービスに移行するため,会員へのアナウンス等の準備を進めた.他のソサイエティでも同様のサービスの検討を進めた.
(5) 横断検索システム(I-Scover)事業の終了
会員数の減少は財政基盤にも大きな影響を与えており,継続的かつ将来を見据えた恒久的な財務対策がここ数年の最重要課題となっている中,I-Scoverについても,運用費用に見合う効果(会員の利便性向上,I-Scover導入による収入増)が得られるかが問われ,導入効果測定を行った.その結果を踏まえ,会員メリットの最大化と,財政基盤の健全化の両面を熟慮した結果,本年度(最終運用日:2018年3月29日)をもってI-Scoverの運用を停止し,事業を終了した.
(1) 各種会議
2017年6月1日の定時社員総会において,篠原会長,安藤次期会長を代表理事とする2017年度役員体制を発足させた.理事会9回開催をはじめ,理事会傘下の各種委員会等を開催し,学会の円滑な運営を行った.2017年5月1日に創立100周年を迎え,創立100周年記念事業関連の各委員会及びその傘下WG,並びに協賛委員会等が活発に活動した.また,個別緊急課題に関してはタスクフォース(論文誌オープンアクセス化検討タスクフォース,I-Scoverビジネス検討タスクフォース,グランドデザイン検討タスクフォース)で検討を進めた.
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