Y-00暗号トランシーバを用いて光ファイバ1,000kmのリアルタイム暗号通信に成功

――セキュア光ファイバ通信回線の実現に向けて――

　玉川大学量子情報科学研究所は，物理的ランダム性を利用して暗号を第三者に傍受させないことにより，通信情報の安全性を高めることを基本原理とした暗号を用いた通信の研究をしている．この暗号は，H.P. Yuen教授（米国．Northwestern University）が2000年に提案したことからY-00光通信量子暗号（以下，Y-00暗号）と呼ばれている．今回，この原理を用いた強度変調方式の暗号トランシーバを使って，全長1,000kmの光ファイバの1.5Gbit/sリアルタイム暗号通信に成功した．