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――ディスプレイや照明への実用化が加速――
九州大学の松島敏則准教授と安達千波矢教授らの研究グループは,金属ハライドペロブスカイトをキャリヤ輸送層として用いることにより,従来よりも10倍以上厚い有機EL素子の開発に成功した.
電気エネルギーを光に効率良く変換する有機EL素子に大きな注目が集まっており,ディスプレイや照明などとして既に実用化が進んでいる.有機分子は高い発光量子収率を示す優れた発光体であるが,電気を流しにくいという性質をもつ.このため,有機EL素子には100nm程度(髪の毛の太さの約1/800)の薄い有機膜を用いて,電気を強制的に流す必要があるが,このような極めて薄い有機膜は大面積で均一に形成させることが難しいという問題があった.
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