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――三次元空間での畳込みによる動画像認識――
産業技術総合研究所(産総研)人工知能研究センターは,動画像を二次元の静止画像に時間軸を加えた三次元空間で捉え,三次元の畳込み計算を行う深層学習技術を開発し,動きの認識性能を向上させた.
近年の深層学習による人工知能(AI)技術の進展は目覚ましく,例えばスマートフォンのカメラで人の顔を認識し明るさを調整するといった機能は当然のものとして人々に受け入れられている.写真に何が写っているかという静止画像の認識技術は,大規模静止画像データセットであるImageNetを用いて深層構造をもつニューラルネットワークを学習する手法が大きく成功した.一方,動画像中の人の“動き”を理解し何をしているかを認識する技術については発展途上であり,有効な方法が確立されていなかった.自動運転に向けた歩行者の動きの解析による飛び出しの予測や,介護のための高齢者のAIによる見守りなど,様々な実世界での応用を実現するには,この“動き”の理解が重要となる.
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