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Vol.104 No.2 (2021/2) 目次へ

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 * 一年を通して最も寒い2月がやって来ました.大学では卒論・修論の締切や発表会,入試など一年で最も忙しい時期です.今年はそれらのイベント全てについて新型コロナの対応も欠かせず,かつて経験したことのない難しい1か月となりそうです.今回の経験をネガティブに捉えるのではなく,新しいやり方やスタイルを創出して今後に生かせるよう努力していければと思います.

 * さて,2月は冬真っ只中,お鍋が大変おいしい時期でもあります.今年は新型コロナで巣ごもり的な生活を余儀なくされていることもあり,例年以上に自宅で食事を取る機会が増えていることと思います.食卓に並ぶ料理は農作物から作られることは言うまでもないことですが,農作物の生産側に目を向けると,そこでは生産現場の大規模化による人手不足や後継者不足,世界的な人口増による食料不足,異常気象に起因する温度や湿度変化への対応など,良質な農作物を安定供給するために取り組まなければならない課題がたくさんあります.今回はそのような農業の諸問題に対するエレクトロニクス的観点からのICT技術,及び生産性と品質向上を実現するスマート農業の現状と課題について,第一線で活躍されている研究者の方々に解説して頂きました.最新のセンシング技術やドローンを活用した情報収集法,センシングデータの利活用を通じた農業の最前線をお楽しみ頂ければ幸いです.月面での農業という近未来的な解説もあり,スーパーマーケットで「原産地:月・嵐の大洋」と書かれた食料品が並ぶ日も遠くないのかもしれません.

(編集理事 笠原正治) 


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