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Vol.104 No.8 (2021/8) 目次へ

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 * 今月号の小特集は,大学の講義等のオンライン化の話を扱いました.

 * コロナ禍で,大学のみならず企業においても,テレワーク・会議のオンライン化が進みましたね.実は本会のこの会誌編集委員会も,昨年からずっとオンラインで開催されています.私は昨年6月に就任したのですが,この原稿を書いている2021年5月17日現在,まだ一度も他の委員や理事の方々と実際に顔を合わせたことがありません.それでも仕事は十分に回っているというところが,コロナ禍前を考えるとすごいと言いますか,「やればできるじゃん」という感じが致します.いやむしろ,会議がリモート開催となることによるメリットもあり,例えば,地方の委員の方々との距離は従来より逆に近くなったようにも思います.リモート環境であれば,在京・地方にかかわらず対等な立場で仕事ができると表現すればよいでしょうか.リモートで皆が対等な立場になることにより,逆に一体感を高めることができるようにも思います.

 * 会社の会議についても,従来は会議室を取るだけでも一苦労だったところ,今では,異なる拠点の社員との打合せも気軽に実施できます.そのため,一日が会議で埋まるというようなことも増えましたが,逆に今まで会議室が確保できないことによる決定先延ばしや打合せのための移動時間等,無駄なことがたくさんあったということを自覚させられます.また,上司・部下の1対1の面談等では,対面の方がよいこともありますが逆に,面と向かっては言いにくいことも顔が見えなければ相談しやすい,ということもあると思います.

 * オンライン・オンサイトそれぞれでメリット・デメリットがあるので,デメリットばかりを気にせず,メリットを最大限生かすことにまずは集中するのがよいのでは,と個人的には考えています.デメリットで一番気になるのが,新入生や新入社員にとって重要な,雑談からの情報が不足しがちな点です.メンター制度のようなものを採り入れるとよいのかもしれませんね.

 * もちろん,以上のようなことについては,私たちICTを本業とする者だからこそ,容易に適応可能という側面がありますね.これをそのまま世間一般には当てはめるのは難しいとは思います.世間一般の人が私たち同様にICTを使いこなせるようにすること,それこそが私たちのミッションなのでしょう.

(編集特別幹事 川田亮一) 


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