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* 今月号の特集では,深層学習が特に情報・システム分野の研究開発にどのようなインパクトを与えたかについて,専門家の方々に御解説頂きました.全体を通してお読み頂くと,自らの専門以外の領域の手法から,ヒントをもらえることもあるのではないでしょうか.皆さんの研究に少しでもお役に立てれば幸いです.
* ところで皆さんは,本会のICT Pioneer Webinar Seriesの金出先生の御講演を視聴されましたか? もしまだであれば,学会ホームページからオンデマンドで視聴可能なので,是非御覧下さい! その中で先生は,第2次AIブームが下火になった要因の一つとして,解くべき現実の課題ではなく「手段・方法」が目的化してしまったことを挙げておられました.「役に立つ」研究をするためには課題設定がとても大切であるということも強調されておられます.また「役に立つ研究」と「基礎・基盤研究」とは対立する概念ではないこと,問題意識の明白な基礎研究ほど役立つものはないことを,1960年代のARPANETの研究を例に出しながら説明されています.今般の「深層学習」自体,もちろん,解くべき課題ファーストで始まったことは,本特集で各著者が述べておられるとおりです.本特集はタイトルのとおり「深層学習」という手段に焦点を当てていますが,手段はあくまで手段であり,重要なのは身近にある「解決を待っている課題」を見つけてあげることです.
* 私たち工学者の研究の第1の目的は世の中の実際の課題の解決であることを忘れずに,日々の仕事を進めていきたいものです.
(編集特別幹事 川田亮一)
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