2022年度事業報告書・同決算書

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Vol.106 No.7 (2023/7) 目次へ

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2021年度事業報告書

自 2022年4月1日~至 2023年3月31日

1.概 況

 昨今の社会情勢を振り返ると,新型コロナウイルス感染症の大混乱から早三年,ニューノーマルとも言われる新たな生活様式を取り入れながら,徐々に経済社会活動を取り戻しつつある中,戦争の勃発,物価の高騰,世界各地で起こる異常気象等,我々を取り巻く社会情勢は厳しいものがある.このような状況において,アカデミックな本会の意義はますます問われており,学会というピュアな立ち位置で学術を磨き,そして諸々の社会課題を解決するイノベーションを興すことが期待されている.限界打破のイノベーションにより,本会がコミュニケーションの夢とそれによって実現される豊かな未来社会に向けて挑戦し,革新的技術及びイノベーションを継続的に創出する学会として大きく飛躍することを目指し,以下の基本姿勢で活動を進めた.

1.広汎な知が交流する場を作り,新たな学術領域をひらく.

2.社会課題の解決に貢献し,新たな社会のビジョンを作成する.

3.技術倫理の向上に努め,社会に向けて発信する.

 本会の事業は,学会全体事業(以下,共通事業という),ソサイエティ及びグループ事業,支部事業の三つに大別されるが,以下のような取組みを行った.

(1)幅広い知の融合と人材の育成,及び,会員サービス・運営の質の向上

 広汎な知が交流する場を作り,新たな学術領域をひらき,会員サービスの更なる拡充を目指して,次のような施策を推進した.主な成果を以下に示す.

広汎な知の交流

 広汎な知が交流し,新たな学術領域をひらき,社会課題の解決や新たな社会のビジョンについて,議論や意見交換ができる機会作りを促進した.そのために,研究会・大会等の魅力あるイベントを開催し,HPやメール,SNSを活用し幅広く案内,周知し,会員サービスの向上,人材育成,及び,新規会員の獲得を目指した.

ジュニア会員制度の充実

 電子,情報通信分野に若い多感な時期から興味を持ってもらい将来のリーダー育成に貢献するため,ジュニア向けホームページの充実,Lineによりコラムや時季に関する情報の配信(24回),総合大会でポスターセッションの実施,ジュニア向けWebinarを2回実施した.

プラチナクラブの充実

 主に40歳以上の会員を対象に,学会を自己実現の場に使え,人生を通した研究者・技術者としての充実感を高めるための後援会,見学会,意見交換会等の場や,経験と知識を生かした後継者支援の機会を提供する.今年度は2回の見学会(慶應義塾大学,東京都市大学)を実施した.

ウェビナーシリーズの充実とビデオアーカイブ拡充

 下記のシリーズを定期的に配信した.更に,それらに加え,会長就任挨拶,研究会,大会の招待講演等を収集,アーカイブ化し,ビデオコンテンツの充実に努めた.

 (ア)IEICE ICT Pioneer Webinarシリーズ:本会がカバーするICTに関する技術分野において,10~20年以上にわたり活躍された,専門分野・領域の第一人者に,当該技術の現在,過去,未来を語って頂く本シリーズを継続した.今年度は12回実施し,毎回数百名の参加があった.またそれらをアーカイブ化しYouTubeから配信している.

 (イ)テクノロジートレンド:トピカルなテーマ,話題について,当該技術のリーダーや専門家が,現状と展望を語る.今年度は17本配信し,会員限定のサイトにアーカイブ化した.

 (ウ)チュートリアル:重要な技術分野について,基礎から応用まで非専門分野の方にも理解できるレベルにかみ砕いて説明する.今年度は6本配信し,会員限定のサイトにアーカイブ化した.

 (エ)受賞関連(功績賞/業績賞/論文賞):各賞の受賞者に受賞内容を10分程度で簡単に語ってもらう.今年度は1本をアーカイブ化した.

 (オ)Distinguished Lecturer(DL)による英語講演:海外会員へのサービス向上,グローバル化の一環として,DLによる英語講演の配信を12回実施し,そのうち10本をアーカイブ化しYouTubeから配信している.

維持員サービスの充実

 本会を支えて頂く維持員の皆様に対して,感謝の意を表するため「維持員様感謝の集い」を11月に開催した.学会紹介,特別講演,多年表彰を実施し,本会の事業状況を御理解頂くことに努めた.また,維持員向けウェビナーとして,テクノロジートレンド,チュートリアルシリーズのライブ配信を2回/月のペースで実施し好評を得ている.

グローバル化

 海外セクションを積極的に活用した会員サービスを提供するため,オールセクションズミーティングを通したセクション代表者間で意見交換,情報共有を進めた.また,各セクションのホームページの充実,セクションと連携した海外での研究会の実施等,国際間交流の一層の活性化を進めた.

会長だより

 学会の近況を会長自ら言葉で会員に対して発信する会長だよりを,今年度は1回発行した.

会員サービスサポート・運営体制の充実

 学会業務のディジタル化の推進,最新ICTツールの活用により,学会業務の効率化を図った.シニア人材,学生アルバイトを活用したIEICEサポートチームにより,各種オンラインイベントの支援を進めた.


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