2023年度事業報告書・同決算書

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Vol.107 No.7 (2024/7) 目次へ

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2023年度事業報告書

自 2023年4月1日~至 2024年3月31日

1.概 況

 昨今の社会情勢を振り返ると,今年度は新型コロナウイルス感染症(COVIDO-19)の大混乱も5類に移行し,ニューノーマルとも言われる新たな生活様式を取り入れながら,徐々に経済社会活動を取り戻しつつある中,戦争の勃発,物価の高騰,世界各地で起こる異常気象等,我々を取り巻く社会情勢は厳しいものがある.このような状況において,アカデミックな本会の意義はますます問われており,学会というピュアな立ち位置で学術を磨き,そして諸々の社会課題を解決するイノベーションを興すことが期待されている.「変わらないもの」と「変わるもの」を考えながら,次世代に残す学会を議論し,限界打破のイノベーションにより,本会がコミュニケーションの夢とそれによって実現される豊かな未来社会に向けて挑戦し,革新的技術及びイノベーションを継続的に創出する学会として大きく飛躍することを目指し,以下の基本姿勢で活動を進めた.

1.広汎な知が交流する場を作り,新たな学術領域をひらく

2.社会課題の解決に貢献し,新たな社会のビジョンを作成する

3.技術倫理の向上に努め,社会に向けて発信する

 本会の事業は,学会全体事業(以下,共通事業という),ソサイエティ及びグループ事業,支部事業の三つに大別されるが,それぞれ以下のような取組みを行った.

(1)幅広い知の融合と人材の育成,及び,会員サービス・運営の質の向上

 広汎な知が交流する場を作り,新たな学術領域をひらき,会員サービスの更なる拡充を目指して,次のような施策を推進した.主な成果を以下に示す.

広汎な知の交流

 広汎な知が交流し,新たな学術領域をひらき,社会課題の解決や新たな社会のビジョンについて,議論や意見交換ができる機会作りを促進した.そのために,研究会・大会等の魅力あるイベントを開催し,ホームページやメール,SNSを活用し幅広く案内,周知し,会員サービスの向上,人材育成,及び,新規会員の獲得を目指した.

ジュニア会員制度の充実

 電子,情報通信分野に若い多感な時期から興味を持ってもらい将来のリーダー育成に貢献するため,ジュニア向けHPの充実,Lineによりコラムや時季に関する情報の配信(48回),総合大会でポスターセッションの実施,ジュニア向けWebinarを1回実施した.

プラチナクラブの充実

 主に40歳以上の会員を対象に,学会を自己実現の場に使え,人生を通した研究者・技術者としての充実感を高めるための後援会,見学会,意見交換会等の場や,経験と知識を生かした後継者支援の機会を提供する.今年度は2回の見学会(慶應義塾大学,NTT厚木研究所)を実施した.

ウェビナーシリーズの充実とビデオアーカイブ拡充

 下記のシリーズを定期的に配信した.更に,それらに加え,会長就任挨拶,研究会,大会の招待講演等を収集,アーカイブ化し,ビデオコンテンツの充実に努めた.

 (ア)IEICE ICT Pioneer Webinarシリーズ:本会がカバーするICTに関する技術分野において,10~20年以上にわたり活躍された,専門分野・領域の第一人者に,当該技術の現在,過去,未来を語って頂く本シリーズを継続した.今年度は14回実施し,毎回数百名の参加があった.またそれらをアーカイブ化しyoutubeから配信している.

 (イ)Distinguished Lecturer(DL)による英語講演:海外会員へのサービス向上,グローバル化の一環として,DLによる英語講演の配信を11回実施し,youtubeから配信している.

 (ウ)IEICE 3 Minutes:豊かな未来社会に向けて果敢に挑戦している若手研究者の優れた研究活動を動画で広く内外に発信することを目的に,若手研究者・技術者の方が研究活動を3~5分で分かりやすく解説した動画を作成し,8本をアーカイブ化した.

維持員サービスの充実

 本会を支えて頂く維持員の皆様に対して,感謝の意を表するため「維持員交流会」を3月に開催した.学会紹介,学会事業紹介,名刺交換会を実施し,本会の事業状況を御理解頂くことに努めた.

アソシエートメンバー制度のスタート

 学会の利用者を増やすことで,様々な分野との連携活動,会員をハブとする活動の場を広げ,学会の利用者を増やすため,アソシエートメンバー制度をスタートさせ,初年度480人のメンバー登録があった.2~3通/月に学会情報(研究会開催,論文特集号,大会案内)をメールでメンバーに送付した.

IEICEアンバサダーの制度化のスタート

 会員に対して,アウトリーチすることを狙いIEICEアンバサダー制度を開始し,4人のアンバサダーを任命した.アンバサダーの個人アカウントSNSを利用した学会情報発信を担った.

会員サービスサポート・運営体制の充実

 学会業務のディジタル化の推進,最新ICTツールの活用により,学会業務の効率化を図った.シニア人材,学生アルバイトを活用したIEICEサポートチームにより,情報システムのクラウド化,各種オンラインイベントの支援を進めた.


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