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* 本号では,「シリコンフォトニクスの産業展開と新応用」と題した小特集を組みました.概要については巻頭言(小特集編集にあたって)で述べていますが,今回の小特集では著名な研究者の皆様に御執筆頂き,大変読み応えのある内容となりました.
* 光通信デバイス(フォトニクス)の分野は,化合物半導体などを用いた製造プロセスや装置に独自のノウハウが求められる領域であり,日本企業はこれを強みに,優れたデバイス性能を実現してきました.ある大学の先生の言葉を借りれば,フォトニクスは「農業」に例えられることもあります.
* 一方,シリコンフォトニクスは,既存のCMOSプロセス(しかも一世代前の製造ライン)を流用して光回路を製造できる技術です.現在では世界中でファウンドリーサービスが急速に拡大し,半導体大手のTSMCもこの分野に参入しています.プロセスデザインキット(PDK)も整備され,半導体プロセスの専門知識がなくても,光回路シミュレータを用いて独自の光集積回路を設計・製造できるようになりました.シリコンフォトニクスは,正に「工業」として確立されつつあります.
* このような状況下,日本企業が従来の製造ノウハウによる優位性を維持することは難しくなっており,電子デバイス業界における日本企業の凋落を思い起こさせるとして,憂慮の声も聞かれます.しかし,これを転機と捉え,回路設計やアイデアによる競争に活路を見いだし,本小特集で紹介するような新たな応用分野の開拓や,新産業の創出が,日本から数多く生まれることを期待したいと思います.
(編集特別幹事 庄司雄哉)
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