記念特集 2-2-12 クラウドネットワークロボット研専──6/100 年の歴史──

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Vol.100 No.10 (2017/10) 目次へ

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今井倫太 正員 慶應義塾大学理工学部情報工学科

Michita IMAI, Member (Faculty of Science and Technology, Keio University, Yokohama-shi, 223-8522 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.100 No.10 p.1066 2017年10月

©電子情報通信学会2017

1.CNR研専設立の経緯

 本会の100年の歴史においてクラウドネットワークロボット(CNR)研専は,近年設立された研専の一つではないかと思われる.クラウドネットワークロボット研専は,期限付きのネットワークロボット時限研専を母体として2011年に誕生した.通信技術,コンピュータ技術,センサ技術,ロボット技術といった様々な技術が成熟した上にクラウドネットワークロボット研専が主要とする研究テーマがある.どのような情報流通の仕組みを構築することが我々の生活にとって有益なのかは,単純に技術的な課題を解決しているだけでは議論に上ってこない.情報技術と生活環境がより密接なつながりを持ってきた中で,クラウドネットワークロボットというキーワードの下,新たなサービス環境を考えるために当研専は誕生した.日本発の研究分野として発展してきたネットワークロボットの研究が引き続き発展していく方向としてクラウドネットワークロボット研専を発足させた.クラウドという名前が付いたのは,技術トレンドを取り込むためと受け止められることも多い.確かに,それも趣旨の一つであるが,むしろ,クラウドの出現によって可能となった,人とサービスの関係の変化に注目している.

2.CNR研専のテーマと取組み

 クラウドネットワークロボット研専では,ネットワークで結合された異種ロボット間の協調・連携に関する問題を,クラウド(仮想化されたデータサービス)の観点から捉え直し,新たなブレークスルーの創出を目指している.研究テーマは大きく分けて以下の三つに分類できる.

1.ロボット・ロボット間,ロボット・センサ間のデータ共有,

2.人・インタラクションデータ間の連携,

3.データ・ロボットサービス間の連携,

である.挙げた三つの分類は,ネットワークロボットで対象となるデータの共有・データとの連携を軸にまとめたものである.1番目は,ロボットやセンサ,アクチュエータなど異なるハードウェアを連携させるためのデータの在り方,2番目は,ロボットを用いたインタラクション形サービスによって人に提供されるコミュニケーションデータの在り方,3番目は,ネットワークロボットがサービスを提供する際にサービスデータ自体を管理するクラウド技術である.

 クラウドの観点からネットワークロボットシステムを探求する試みは始まったばかりであり,この分野に興味を持つ研究者の今後の研究活動の中から筆者の想定を超える研究テーマが多数現れることを期待している.

(平成29年6月13日受付 平成29年6月23日最終受付)

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(いま)() (みち)() (正員)

 博士(工学).2002慶大大学院後期博士課程了.同年同大学・理工・助手.2014同大学教授,現在に至る.人と知能ロボットのインタラクションの研究に従事.IEEE,ACM,情報処理学会,人工知能学会,ヒューマンインタフェース学会,日本認知科学会,日本ロボット学会各会員.


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