創立100 周年記念特集エレクトロニクスが創り出したもの,創り出すもの 編集にあたって

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Vol.100 No.9 (2017/9) 目次へ

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編集にあたって

編集チームリーダー 宮本智之

 本会創立100周年を迎え,各ソサイエティに関わる分野の記念特集が組まれている.特集内容は,各分野担当編集委員を中心に,会誌編集委員会全体,また,研究専門委員会などに協力頂きながら企画した.今回のエレクトロニクス分野についても,全体テーマや採り上げる領域を繰り返し議論し,創立100周年にふさわしい企画を目指した.

 エレクトロニクス分野に関しては,かつて言われた電子立国日本の栄華も今は昔と評されることも多い.しかし,エレクトロニクスは,使われなくなったわけでも,成長や技術の進歩が止まったわけでもない.エレクトロニクスの進化が,ICT(Information Communication Technology)社会と言われる現在の多様な新しい社会の仕組みを創り出し,これを支え,発展させていることは論を待たない.また,エレクトロニクスの進化なしに,IoT(Internet of Things),ビッグデータ,産業・民生機器,医療,バイオ,環境,文化などの今後の発展も見通せない.多様な分野の発展は,エレクトロニクスの継続した発展と表裏一体なのである.

 そこで,本特集では,エレクトロニクスがどのように現在のICT社会を創り出したのかを,第1章「エレクトロニクスの現在」として振り返り,また,今後100年に向けてどのような社会を創り出せるのかを,第2章「エレクトロニクスのこれから」として思い描くこととした.

 第1章「エレクトロニクスの現在」では,エレクトロニクスが,現在のICT社会を単に基盤として支えるだけでなく,新しく多様な仕組みやシステムの創出の起点となってきたことに着目した.採り上げた領域は,エレクトロニクスが創り出した主要なシステムについて,ハードウェアの観点から捉える領域と,エレクトロニクス分野を支える主要な基盤・要素となる領域の二つの視点で選出した.これらについて,単なる技術解説でなく,どのようにブレークスルーを続けてきたのか,その歴史を振り返り,これまでの発展と現在を概観頂いた.

 第2章「エレクトロニクスのこれから」では,エレクトロニクスが,これからも新たな仕組みやシステムの創出の起点になると期待し,今後にどのような社会が創り出されるのかを,現在の最新研究,構想などから思い描くこととした.採り上げた領域は,今後の社会に大きな影響を与えるシステムに関わる領域と,今後の多様なエレクトロニクスの進化を支える基盤・要素となる領域の二つの視点で選出した.これらの現状と今後の進展,将来への期待を思い描いて頂いた.

 なお,エレクトロニクス分野を構成する技術・領域は非常に広く,その役割や進展状況も様々である.企画段階では,関連する膨大なキーワードをリストアップし,グループ分けや影響度を検討して,実際に採り上げる領域を選出した.その過程で,重要だが今回扱えなかった領域も多数ある.会員の皆様それぞれにとって,不十分に感じる部分もあると思うが,本分野の広さゆえとして御了承頂きたいと考えている.

 ここで改めて本特集をまとめたい.エレクトロニクス分野は,これまでも社会を大きく変える役割を果たし,これからも,その発展なくしてより良い社会に向けた変革は期待できない.このことを本特集から感じ取って頂ければ幸いである.

 最後に,本特集にあたり,広く長期的視点から記事を執筆頂いた執筆者の皆様に深謝申し上げる.

 特集編集チーム

 宮本 智之  平野 拓一  弥政 和宏  池田 和浩  狐塚 正樹  斉藤 三長  鈴木 左文  關根 惟敏  西島 喜明  長谷川弘治  林  哲也  堀田 昌志  堀部 晃啓  山田 隆宏  吉松 俊英 


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