特集 2-4 5Gで楽しむスタジアム観戦

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Vol.101 No.11 (2018/11) 目次へ

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2. 5Gで開く新たなアプリケーション

特集2-4

5Gで楽しむスタジアム観戦

Watching a Game/Event in a Large Stadium by Use of 5G

村田博司

村田博司 正員 三重大学大学院工学研究科電気電子工学専攻

Hiroshi MURATA, Member (Graduate School of Engineering, Mie University, Tsu-shi, 514-8507 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.101 No.11 pp.1091-1094 2018年11月

©電子情報通信学会2018

abstract

 スタジアムでは,オリンピック・パラリンピックや,野球,サッカー,コンサートなど,大勢の観客が集まるイベントが開催される.このとき,比較的狭いエリア(たかだか数百m平方程度)に数万人もの観客が集中することになるために,従来の無線通信システムを用いた場合にはかなりの電波干渉,ふくそうが生じることが懸念される.それゆえ,スタジアムは,5Gの特長・優位性を発揮できる環境であると考えられる.実際の大規模なスタジアムにおいて快適な通信環境を実現するためには,無線技術と光ファイバ通信技術との融合がポイントになると考えられる.本稿では,4万人収容大規模サッカースタジアムにおいて実施した無線・光融合5G通信実験について紹介する.

キーワード:ミリ波,光ファイバ無線,高密度ユーザ環境,端末位置推定技術

1.は じ め に

 5Gは,その大きな特長である「超高速性(最大10Gbit/s)」,「多数同時接続性(100万台/km2)」,「超低遅延(~1ms)」のゆえに,従来の携帯電話やスマートフォンの範ちゅうを超えた様々な応用が期待されている(1).特に,多数同時接続性は,数百m平方程度の比較的狭いエリアで多くの人々(数千~数万人)が同じコンテンツを楽しむ環境(例えば,スポーツスタジアム,ショッピングモール,コンサート会場等)において,従来にはない新しい無線通信サービスを提供できる可能性がある.例えば,スタジアムにおいて観客のリクエストに応じて高精細で迫力のあるリプレイ映像等を提供することができれば,観戦の楽しさが倍増すると考えられる.

 筆者らは,昨年までの3年間,「比較的狭いエリアに多くのユーザが集まっている環境」(ここでは,「高密度ユーザ環境」と呼ぶ)における5G無線のための日欧国際共同研究プロジェクト(プロジェクト名:RAPID)を推進した.このプロジェクトでは,スタジアムやショッピングモールのような高密度ユーザ環境において5G無線通信システムを構築するために,フォトニクス技術をベースとした無線フロントホールリンクと新しいデバイス・モジュール技術の研究開発を行った.そして,実際の「高密度ユーザ環境」として,大規模サッカースタジアム(日本・大阪府)と,大形ショッピングモール(ポーランド・ワルシャワ市)においてフォトニックベース5G無線通信実験とデモンストレーションを行った.本稿では,スタジアムにおける5G実験について紹介する.


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