小特集 4. IoT時代の光電子融合集積技術

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Vol.101 No.2 (2018/2) 目次へ

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マイクロ波・ミリ波フォトニクス技術の新展開

小特集 4.

IoT時代の光電子融合集積技術

Outlook of Photonics-electronics Integration Technologies for IoT-era

上條 健

上條 健 東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構

Takeshi KAMIJOH, Nonmember (Institute for Nano Quantum Information Electronics, The University of Tokyo, Tokyo, 153-8505 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.101 No.2 pp.153-158 2018年2月

©電子情報通信学会2018

abstract

 シリコンフォトニクス(SiP)技術の出現は,本格的なエレクトロニクスとフォトニクスの融合化と集積化をもたらしている.世界的には,ICTはInternet of Things(IoT)の時代に向けて新たなステージに進みつつある.このようなICTの変革に対して,既に要素デバイスの開発が進んだSiPにおいて,より広範なIoT応用への展開とそれを実現するエコシステムについて述べる.

キーワード:光電子集積回路,シリコンフォトニクス,Internet of Things

1.は じ め に

 光電子融合集積技術の開発は,フォトニクス分野の発展を加速する目標として機能してきた.殊に,化合物半導体光デバイスの発展には,光電子集積回路(OEIC: Optoelectronic Integrated Circuit)開発ビジョンの共有が大きな役割を果たしてきた.一方で,エレクトロニクス・システムを構成する中心的な要素であるSi-LSIと光デバイスや光回路の集積の試みは1990年代から様々な試みが行われてきた(1)(3).大きな転機を迎えたのは,2000年代に入って,Si細線光導波路がSi CMOSプロセス工程を用いて作製可能になり,非常に小さな曲率を有する実用レベルの超小形光回路の実現が実証されたことである(4).この分野はシリコンフォトニクスと称され,光導波路回路をはじめ,光変調器,受光素子,光源などの要素デバイスの開発が世界的に盛んに行われるようになった.殊に,データセンターとそれを支えるサーバの高性能化や低消費電力化が喫緊の課題となっていることが,シリコンフォトニクス開発を加速させることになった.

 情報通信技術(ICT: Information Communication Technology)は,今日の経済社会システムを支える欠かすことのできない技術分野である.パーソナルコンピュータ,インターネットの普及を経て,クラウドコンピューティング時代となり,全ての‘もの’や‘ひと’がネットワーク化し,そこから得られる膨大なデータの解析(ビッグデータ解析)から最適なソリューションを社会活動や経済活動に活用するInternet of Things(IoT)の時代に移行しつつある.IoTの基盤形成には,新たなネットワークや情報処理の高度化をエネルギー消費の増大の課題を解決しつつ進める必要がある.本稿では,IoTの経済社会システムへの浸透という背景を考慮しつつシリコンフォトニクスの果たすべき役割と今後の展望について述べる.


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