小特集 3. テラヘルツ通信で新しい応用を開くシリコン集積回路

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テラヘルツデバイスの新潮流

小特集 3.

テラヘルツ通信で新しい応用を開くシリコン集積回路

Silicon Integrated Circuits Creating New Applications in Terahertz Communication

藤島 実

藤島 実 正員:フェロー 広島大学大学院先端物質科学研究科半導体集積科学専攻

Minoru FUJISHIMA, Fellow (Graduate School of Frontier Sciences of Matter, Hiroshima University, Higashihiroshima-shi, 739-8530 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.101 No.6 pp.554-560 2018年6月

©電子情報通信学会2018

abstract

 超高周波を用いるテラヘルツ帯通信には高周波性能の勝る化合物半導体がこれまで研究で用いられてきた.一方で,275GHzを超える未割当の周波数帯が今後通信に利用できる期待から300GHz帯と呼ばれる周波数を用いるテラヘルツ通信が注目を集めている.この300GHz帯において,シリコンゲルマニウムトランジスタを用いるBiCMOS集積回路と微細化の進むCMOS集積回路を用いた無線通信回路の研究が増えてきた.本稿では,この2種類の量産に優れるシリコン集積回路を用いたテラヘルツ通信技術の概要を説明し,その応用と将来を議論する.

キーワード:テラヘルツ,シリコン,集積回路,通信,CMOS,BiCMOS

1.は じ め に

 通信のデータレートはこれまで指数関数的に年々増加してきた(1)(図1).とりわけ,無線通信のデータレートの向上は,有線通信に比べ著しく急速である.このままの進歩でデータレートが向上すれば,2020年に,これまで光通信以外では実現できなかった100Gbit/sというデータレートが無線通信でも実現できるようになる.これを裏付けるかのように,超高速無線通信の分野で,100Gbit/sを超えるデータレートの無線回路が近年発表されている.このデータレートの伸びが将来続くとしてグラフを外挿すると,2030年には無線のデータレートが有線のデータレートに追い付く可能性が見えてくる.もちろん,現実には無線のデータレートが有線のデータレートに追い付くためには多くの技術課題が残されており,単純に実現できるわけではない.しかし,無線通信のデータレートは低いことが当たり前という時代は間もなく終わろうとしている.

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