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◆今月のニュース解説
①超高精度の「光格子時計」で標高差の測定に成功
Geopotential Measurements with Super Accurate Optical Lattice Clocks
②フェーズドアレー気象レーダとスーパコンピュータ「京」による新しいゲリラ豪雨予測手法の開発
New Technique Using Phased Array Weather Radar and the K Computer for Prediction of Sudden Torrential Rains
東京大学大学院工学系研究科の香取秀俊教授(理化学研究所香取量子計測研究室主任研究員,光量子工学研究領域時空間エンジニアリング研究チームチームリーダー),国土地理院の研究グループは,直線距離で約15km離れた東京大学(東大),理化学研究所(理研)に光格子時計を設置し,2台の時計の相対論的な時間の遅れを高精度に測定することで,2地点間の標高差を5cmの精度で測定することに成功した.
今回の測定で使用した光格子時計は,ストロンチウム原子の遷移周波数429THzを時間の基準として使用している.また,光の干渉じまで作られた光格子にストロンチウム原子を1個ずつ閉じ込めることで原子間の相互作用に起因する不確かさを低減する一方,約1,000個のストロンチウム原子を同時に観測することで量子揺らぎに起因する不確かさを低減させた.この結果,1秒の定義に使用されているセシウム原子時計の精度5×10-16(6,000万年に1秒のずれに相当する)よりも二桁以上改善した1×10-18の精度を実現した.
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