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本研専は1967年11月に発足し(当初は「教育技術研専」,1985年4月から「教育工学研専」),間もなく50年を迎えようとしている(表1).歴史と伝統のある研専であり委員長も筆者で第19代目となる.これまで教育,学習の場における様々な理論や支援技術を開発して研究会の場で発信し,多くの成果を教育の分野に還元してきた.
教育工学研究の特徴として‘ひと’(学習者や教授者)を含めた系でシステムを設計することが重要であり,その点が研究の面白さでありまた難しさでもある.‘ひと’の行動や振舞いは必ずしも一貫しておらず,不安定な系だからである.また学習行為に伴って変化(成長)が生じ,振舞いが変化していく.これらの変化に追随したシステム設計,モデルの同定が必要となり,その難しさこそが研究の意欲をかき立てる源泉である.
本研専の基本的な活動は,年9回の研究会を企画して開催することにあり,毎月日本各地を回って研究会を実施している.各地域に密着した教育工学分野のホットなテーマ(例えば,学習データ蓄積,e-learning,プログラミング教育,モバイルユビキタス技術,身体知やスキル学習,クラウド技術と教育活用,学習支援のユニバーサルデザイン,知的学習支援,特別支援教育など)が設定され,毎回活気のある議論が展開されている.
(平成29年5月17日受付)
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