編集室

　＊　5月1日は電子情報通信学会の創立記念日です．改めまして本会並びに本誌を支えて頂く皆様に御礼申し上げます．

　＊　今月は電磁界シミュレーション技術のこれまでの進化と今後の展望について小特集をお届けしましたがいかがでしたでしょう．私が身を置く通信分野でもシミュレーションは，無線・光伝送路，システム，プロトコル，ネットワークの性能や障害耐性の設計など，少し複雑な系の挙動やリスクを把握するには必須といってよい技術です．自然・社会現象の分析，金融，教育など様々な分野や業界で幅広く用いられる技術ですので，是非分野を超えた連携により，新たな知見や技術を持続的に開拓し，社会や産業の新たなドライブフォースを創出していくことを期待しています．

　＊　冒頭にこれまでの進化と今後の展望と書きましたが，これは本誌の今年の共通テーマと思います．1月号の分野横断的な小特集を皮切りに，来月から分野ごとの100周年記念特集企画も始まりますので，是非御期待下さい．周囲の皆様からの電子情報通信技術への期待，先輩方のたゆまぬ努力や先見性，人々の活動や社会・産業の持続的発展を支えるライフラインとしての崇高な到達目標．個々の技術課題の広がりと深み，それに向けた研究者・技術者皆様の気合や意気込みを実感頂き，今後の皆様の研究開発の一助として頂ければ，会誌編集委員会としてはこの上ない喜びです．

　＊　さて，来月の定時社員総会をもって通信分野の幹事を退任します．御指導御協力頂きました編集委員会やニュース委員会の皆様，快くお引き受け頂いた執筆者の皆様，欠かさずお読み頂き有益な御意見を頂いた読者の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます．特に100周年の節目にあたり，分野や専門委員会等の垣根を越えて記念企画を創出する機会を頂いたことは，関係する皆様を必要以上に振り回してしまった個人的な反省はありつつも，掛け替えのない財産となりました．ありがとうございました．

　＊　ではまたいつの日か．

（編集特別幹事　植松芳彦）