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次世代を切り開く情報通信エネルギー技術
小特集 2.
情報通信拠点としてのグリーン基地局のエネルギー技術動向
Energy Technologies of Green Base Stations for Information Station
abstract
モバイルネットワークでは,音声通信からデータ通信サービスが主体となる時代が定着し,各種マルチメディアやモバイルサービスが急拡大している.これらのネットワークを支えるための通信インフラとして全国に無線基地局が配置され,24時間休みなくサービスを提供している.その一方で,無線基地局は多くの電力を消費しており,5G時代を迎えるモバイルネットワークとしては電力問題の対応も必要とされる.本稿では,環境に優しく,災害に強いグリーン基地局の開発を通して,無線基地局の電力削減や耐災害の取組みなどを述べる.
キーワード:グリーン基地局,リチウムイオン電池,ソーラーパネル,天候情報連動制御
近年,モバイルネットワークの災害,環境及び電力問題への対応が求められている.特に,全国に配置された多数の無線基地局の消費電力の増加への対応や,災害時の電力の更なるバックアップ能力向上への対応などである.これらの対応のために,無線基地局への大容量リチウムイオン電池やメタノール形燃料電池などの導入や,電力の見える化やエネルギーマネジメント技術の導入などが検討されている(1),(2).
本稿では,5G時代を迎えるモバイルネットワークのために検討されている,環境に優しく,災害に強い無線基地局であるグリーン基地局の解説や,そのエネルギーマネジメントの研究開発状況について述べる.
無線基地局は光ファイバなどの固定通信回線とスマートフォンなどのユーザ端末の間の無線アクセス区間をつなぐために全国に配置している.図1は無線基地局のネットワーク構成の概要である.無線基地局は,現地で電力会社の電力を受け,その電力を基地局内の無線通信機器用電力や蓄電池の充電に利用する.
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