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Vol.101 No.8 (2018/8) 目次へ

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 * 今月号の小特集は「高臨場感映像・音響が創り出す新たなユーザ体験の評価技術」と題し,高臨場感映像・音響システム/サービスの将来像と,評価技術の最新研究動向について幅広く解説して頂きました.

 * のろしなどに始まった遠方にいる人との通信は,音声や映像を伝えるだけでなく五感全てを通信要素として扱うことで,遠方の状況をあたかもそこにいるかのごとく伝え,そして体験できるようになってきました.それでもなお残る,“現実”と“通信の作り出す現実”とのギャップを埋めるため,現在も精力的に映像・音響等の技術や,それらの評価技術について研究が進められています.

 * 映画マトリックスの中で,「現実としか思えない夢を見たことはあるか? その夢が覚めなかったら君は夢と現実を区別できるか?」といったセリフがあります.夢で見た映像は実際には体験していないものですが,脳が“体験した”という感覚になれば“体験した”ことになり,しかも現実と区別がつかないような完璧な夢ならば,それは夢ではなく現実の体験として残る可能性があります.同じように高臨場感通信システムを通して見た光景は実際には体験していないものでありますが,現実と区別がつかないように完璧な情報を伝えられるならば,それは通信システムを通した体験ではなく現実の体験として得ることができるようになるでしょう.更に,遠方からの情報の忠実な再現だけでなく,“超臨場感”技術によって人の持つ直感や潜在意識を刺激する情報を与えることで“体験”は現実の枠を超え,人間の未知なる能力を引き出す可能性を感じます.

 * 本小特集の編集にあたっては広島工業大学の林孝典氏の御指導を頂きつつ企画を進めてまいりましたが,最新の映像・音響技術とともにそれらを支えるユーザ体験評価技術についてまとめてお届けできるまたとない機会となりました.今後の情報通信の発展を支える上で映像・音響システムのユーザ体験技術はなくてはならない役割を果たしますので,幅広く皆様に楽しんで頂きたいと思っています.是非この小特集を御一読下さい.

(編集特別幹事 菊間一宏)

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