小特集 5G・IoT時代のキカイ 小特集編集にあたって

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Vol.102 No.6 (2019/6) 目次へ

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小特集

5G・IoT時代のキカイ

小特集編集にあたって

編集チームリーダー 新熊亮一

 本小特集「5G・IoT時代のキカイ」は,日本機械学会と本会との合同企画で,両学会の会誌に共通のコンテンツが掲載されるという初めてかつ画期的な取組みです.

 本小特集は4章立てで構成されております.1章は,日本機械学会 森下会長と本会 安藤会長(注1)との対談です.対談を通じて両学会の抱える課題が浮き彫りにされ,そのソリューションとしての学会間連携への期待がうかがえます.2~4章では,日本機械学会と本会との連携において,まず技術的な柱となりそうな次の三つの領域,災害・緊急時・極限への対応,つながる工場・つながるキカイ,車だけではない自動運転の未来,が取り上げられております.2章では,ドローンや災害対応ロボットを具体例として,特に電波に関わる課題が論じられています.3章からは,生産・製造の場で今起きているディジタルデータ化の波をうかがうことができます.4章では,車の自動運転化と人とのインタラクションについて論じられています.以上のコンテンツは,本会会員の多くの読者にとって斬新なものであり,刺激を与えてくれるものと確信しております.一方で,上記の三つの領域を対象とした研究発表は,本会ではこれまではまだ少なかったと思います.本小特集が本会会員の読者の皆様が研究開発や事業化の方向性を今後検討する際の一助になれば誠に幸いです.

 本小特集は,本会企画戦略室に属する学会間連携WGにより起案されたもので,本WGがその編集の取りまとめも行いました.本WGは,2018年6月28日の第1回意見交換会を皮切りに,日本機械学会との連携を進めて参りました.本会誌において,日本機械学会との初の合同企画の小特集を掲載させて頂くことになったこと,大変喜ばしく思います.特に,両学会の学会誌に共通のコンテンツを掲載するという初めてかつ画期的な試みを実現できたことは,両学会の今後の連携へとつながる歴史的な進展と思っております.御多忙のところ執筆を御快諾頂いた両学会専門家の皆様,本企画に御協力頂いた両学会会誌編集委員会の皆様に深謝申し上げます.貴重な時間を編集作業に割いて頂いた事務局と編集チームメンバーに感謝しております.

 なお,2019年3月に開催された本会の2019年総合大会(早稲田大学,2019年3月19~22日)において,本小特集と同一タイトルの企画を実施しました.両学会からの専門家に講演を頂き,両学会会長にも加わって頂きパネル討論も実施しました.本企画を通じて,両学会で取り組むべき技術的な課題と今後の連携に向けた課題がおぼろげながらも見えてきたと感じました.また,9月には日本機械学会の2019年度年次大会(秋田大学,2019年9月8~11日)でも総合大会での結果を踏まえて同一タイトルの企画を実施します.更に,各学会の部門単位での連携も検討しており,例えば,3月に開催された日本機械学会生産システム部門研究発表講演会2019(青山学院大学,2019年3月12日)では,つながる工場をテーマとした連携パネルディスカッションを実施しました.両学会間の連携が発展し,両学会それぞれの活性化につながることを祈念しております.

電子情報通信学会・日本機械学会連携小特集編集チーム

 新熊 亮一  浅井光太郎  加川 敏規  久保 亮吾  久保田裕二  小林健太郎  小林 由枝  高田  博  羽田 靖史  松永 泰彦  松日楽信人  森永 英二 


(注1) 2019年3月時点.


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