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荒木純道(著),“回路とシステム論の基礎 電気回路論と通信理論”,数理工学社(2019-03),A5判,定価(本体1,950円+税)
広辞苑によると,知識とは「厳密な意味では,原理的・統一的に組織付けられ,客観的妥当性を要求し得る判断の体系」とある.本書はそんな知識の宝石箱のようだ.
著者は本書のまえがきで,「この本は回路理論と通信システム理論を著者の視点から眺め直し再構築したものである.そのため従来の教科書では見過ごされてきた事項や一見無関係に思われる主題間の内的連関を記述しているので,初めは若干取っつきにくい感じがするかもしれない.しかし,ここで取り上げたテーマはいずれも電気回路論と通信理論の重要な内容を含んでいると著者は信じている」と述べている.素直な読書感はそのとおりだ.しかし,一読して頂ければ,若年・壮年世代の人は「えっ,そうなの!」と思い,熟年世代の人は「なるほど,そうだったのか」と思える一冊である.
本書の大きな特徴の一つは,13の章から成る各章の章頭で,その章の内容と学ぶべきポイントが数行で,実に簡潔にまとめられている点である.そして,何よりも印象的なのは,その章頭の前に,実に含蓄があり,心に残る格言が引用されていることであり,この格言だけでも一読に値すると思う.本書に込めた著者の思いがうかがえる.
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