特集 3-5 粒子群最適化法のGPU実装について

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特集 3-5 粒子群最適化法のGPU実装について

佐々木智志 正員 湘南工科大学工学部情報工学科

Tomoyuki SASAKI, Member (Faculty of Engineering, Shonan Institute of Technology, Fujisawa-shi, 251-8511 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.103 No.5 pp.524-528 2020年5月

©電子情報通信学会2020

abstract

 近年の工学の分野では,設計変数の多い高次元最適化問題を素早く解く需要が高まってきているが,その目的関数の情報が不明なBlack-box最適化問題であることも多い.粒子群最適化法(PSO)は,多数の粒子が相互作用しながら探索空間上を直接探索する手法であり,Black-box最適化問題を解くための手法として脚光を浴びている.しかし,高次元最適化問題を解くためには,多数の粒子計算が必要となる.本稿では,PSOにおける多数の粒子計算を並列的に実行し,その計算時間をCPUのみで計算する場合よりも短縮可能なGPU実装技術について紹介する.

キーワード:粒子群最適化法,GPU,CUDA (Compute Unified Device Architecture),高次元最適化問題

1.は じ め に

 工学の分野において,製品の構造設計やシステムのパラメータ調整などの意思決定を行う場合は,多数の候補案の中から設計者の制約条件を満たす候補を科学的に選択することが望ましい.一般には,解決すべき問題を数理計画することで最適化問題のモデルを作成し,その数式を解くことで最適な条件や状態を求めることができる.

 ここで,最適化問題とは「与えられた制約条件の下で,その目的関数が最小化(最大化)するような設計変数を見つける」問題である(1).目的関数を最小化する最適化問題は次式のように定義される.

math

(1)

math

(2)

math

(3)

math

(4)

目的関数mathは,実数値または整数値を取る関数,mathである.mathは,目的関数におけるmath個の設計変数(i.e. math次元)を表し,候補案(i.e. 解)が存在する探索空間mathを実行可能領域と呼ぶ.式(2)と式(3)をそれぞれ等式制約,不等式制約と呼び,mathは等式制約の総数,mathは不等式制約の総数をそれぞれ表す.


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