2020年度事業計画書・同収支予算書

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Vol.103 No.7 (2020/7) 目次へ

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2020年度事業計画書

自 2020年4月1日~至 2021年3月31日

〔概 要〕

〈経緯と理念〉

 本会は,1911年(明治44年),当時の逓信省電気試験所に研究会が誕生し,その後,一般からも会員を募集して研究会を学会組織に改め,1917年(大正6年)5月1日に電信電話学会が創立されたことに始まる.それ以来,長きにわたって,我が国の電子情報通信分野における基礎理論から応用開発まで幅広い領域の進展に先導的な立場で多大なる貢献をし,一昨年創立100周年を迎えるに至った.

 創立100周年にあたっては,本会がコミュニケーションの夢とそれによって実現される豊かな未来社会に向けて果敢に挑戦し,革新的技術及びイノベーションを継続的に創出する学会として大きく飛躍することを目指し,以下の方向性で活動することを宣言した.

1.広汎な知が交流する場を作り,新たな学術領域をひらく

2.社会課題の解決に貢献し,新たな社会のビジョンを作成する

3.技術倫理の向上に努め,社会に向けて発信する

 創立100周年宣言は,本会の100年の実績を自信に,勇気を持って次の100年を目指し,学会のあるべき姿へ変身していくことを宣言したものであり,持続的発展は過去を守るのではなく,むしろ変わる世界感,価値観に向かって常に変革を求める思いが込められている.SDGsやSociety5.0と同様,人文科学,社会科学までも含めた幅広い知と融合を図り,政治や産業発展,学際領域と人材の育成を図ること,人類の福祉と環境の持続の目標から求められる短期的,長期的課題に科学技術を駆使し解決に貢献すること,社会と人類の幸福を科学技術の探求における目標と据え,技術倫理を高め,研究成果と併せてその意義を発信する.

〈活動の基本方針〉

 本会は上記の理念に基づく責務を果たすことを念頭に,創立100周年宣言の指針にのっとり,今後の学会のあるべき姿を見通しつつ,本会の価値を向上させるべく,会員サービスの向上,社会貢献度の向上,また国際的な地位向上による国内外会員数の増加を目指し,各組織レベルでの事業に取り組んでいく.あわせて,移行法人としての一般社団法人の義務である公益目的支出計画を着実に継続実行するとともに,「持続可能な学会運営」を掲げて事業を推進する.

〈現状認識と主な施策〉

1.幅広い知と融合と人材の育成,及び,会員サービス・運営の質の向上

 創立100周年宣言で提示した,人文科学,社会科学までも含めた幅広い知と融合を図り,政治や産業発展,学際領域と人材の育成を図ること,人類の福祉と環境の持続の目標から求められる短期的,長期的課題に科学技術を駆使し解決に貢献すること,社会と人類の幸福を科学技術の探求における目標と据え,技術倫理を高め,研究成果と併せてその意義を発信することをより具現化する.昨年度は創立100周年記念事業の一環として進めてきた「グランドデザイン」の成果であるICT基盤システムを活用し,購読会員の新設,会費制度のシンプル化,マイページの充実,共通検索システム,業務の効率化等の様々な新しい施策を会員の皆様に提供を開始し,大きな成果をもたらした.まさに今後の会員サービス及び運営の質の向上を図っていくための基盤が整ったと言える.今年度は,「グランドデザイン」による成果を一層活用することで,広汎な知が交流する場を作り,新たな学術領域をひらき,会員サービスの更なる拡充を継続することを目指して,次のような施策を推進していく.

広汎な知が交流し,新たな学術領域を開き,社会課題の解決や新たな社会のビジョンについて,議論や意見交換ができる機会作りを促進する.そのために,研究会・大会等の魅力あるイベントを開催し,HPやメール,SNSを活用し幅広く案内,周知し,会員サービスの向上,人材育成,及び,新規会員の獲得を目指す.

ジュニア会員制度の導入:電子,情報通信分野に若い多感な時期から興味を持ってもらい将来のリーダー育成に貢献するため,本制度を創設し,ジュニア会員向けサービスを提供する.

プラチナクラブの充実:主に40歳以上の会員を対象に,学会を自己実現の場に使え,人生を通した研究者・技術者としての充実感を高めるための場を提供する.

維持員サービスの向上:本会を支えて頂く維持員の皆様に対して,感謝の意を表するため「維持員様感謝の集い」を開催する予定である.本会の事業状況を御理解頂くだけでなく,産官学のキーパーソンとの意見交換の場を提供する.その他,ウェビナー(webinar)を利用した,セミナー配信サービス等の提供を検討する.

海外会員サービスの向上:会誌の目玉記事を英文化しHPに掲載する,英語のHPの充実等により,海外会員向けサービスの拡充を進める.

スマホアプリ:会誌アプリについては,既に提供しており,昨年度は研究会スケジュール配信機能を追加し利便性の向上を図ってきた.今後もスマホを活用した各種サービスの提供を進める一環として,総合大会,ソサイエティ大会参加者の利便性を向上するため大会アプリを提供する.

本部と支部の議論の活性化:会員数減少に歯止めをかけるため,支部を通した会員増強,会員へのサービスがより重要になっている.また本部施策に対して支部の考えを反映させる必要がある.このため,本部支部間の議論をより活性化させる体制,方法について検討を進める.

企業スポンサーを活用したサービス:他学会では,企業スポンサーを活用し,会員向けサービスの活性化,選奨等を実施している.会員サービスの充実のため,企業スポンサー制度の活用を検討する.

2.コンテンツの活用とオープンアクセス及びインパクトファクター


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