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スミスチャートの歩き方[Ⅱ]
――線路編――
Arcs of Supreme Elegance [Ⅱ]: Line Loci Revolve Forever
前編で述べたLC素子でチャート内部にある任意の点から点へ到達できる.ただしその経路は定円または定円に沿う円弧に限られていた(1).本稿では線路を使って新たな歩き方を開拓しよう.線路は波動理論が登場してちょっと苦手と感じる学生君がいるかもしれない.でも心配には及ばない.線路の振舞いを平面図形で見える化すれば思いのほか美しく理解できる.
最初に前編の要点を簡潔に振り返ろう.回路素子のインピーダンスを複素数に対応させ
(1)
と表した.これを50電源に接続したときの反射係数は
(2)
である(1).このとのような一次分数の相互関係をメビウス変換と呼ぶ(2).の複素数平面にの実座標と虚座標を刻み込んだ図表がスミスチャートである.
本稿では線路の理論をエレガント化する手段として極座標を利用する.チャートの原点からの距離と地平線からの仰角で点の位置を表す(図1).これを複素数の絶対値と偏角の記号で書くと
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