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解説
COVID-19禍環境における
技術利活用に関する分析と考察[Ⅲ・完]
――新しい生活様式での技術利活用と総括――
Analysis about Technological Utilization in COVID-19 Pandemic [Ⅲ・Finish]: Conclusion of Technological Utilization
A bstract
これまで第1回では「密」回避のための施策,第2回では市民生活での防疫対策として,AIやICTの利活用を紹介,分析してきた.多くの試みが実施され,あるものは淘汰され,あるものは改良を加えながら現在も使われている.最終回では,その他のアプリケーションを紹介するとともに,全体を通して共通する「無操作・無意識」「アナログとの共存」といった考え方が,DX(Digital Transformation)における新しい生活様式(New Normal)に対する一つのキーワードになると考え,考察をまとめる.
キーワード:COVID-19,New Normal,新しい生活様式,無操作,DX
COVID-19に関しての記事が多々あるが,偏った情報,個人的感情により,懐疑的な観点で読まれる方も一定数いると思われる.本連載では以下の点に細心の注意を払っており,読まれる際においても注意点として念頭に置いて頂きたい.
・本連載における各事項は,公正・中立・客観・定量を軸に記載を行う.
・詳細な情報が明示されていない仕組みについては仮説を示し検証を行うことで考察している.
・可能な限り情報源を示し,公的情報を最優先する一方,伝聞,SNSや噂といったソース不明の報道については排除する.
・筆者の生活圏(住居,勤務先)での実体験報告であるため,市中状況を普遍的に述べたものではない.
・医学的観点は言うに及ばず,防疫観点でのいかなる成否の判断を行わない.
新しい生活様式とは,日常生活において個々が実施できる防疫指針を示したものである.New Normalとも表現され,目に見えないウイルスを意識した上で従来とは異なる生活スタイルの標準を提案するもので,厚生労働省などを中心にアナウンスされている(1).
大きく以下の四つのスタイルに分類されている.
①一人一人の基本的感染対策
②日常生活を営む上での基本的生活様式
③日常生活の各場面別の生活様式
④働き方の新しいスタイル
本連載第1回,第2回では,交通機関の対策や,健康QRによる安全区域確保など,直接市民生活に関連する事象を紹介してきた.第3回では,その他のアプリケーションとして交通・教育・製造流通などの取組み事例を紹介する.これらは,一般市民の観点からは直接的防疫策ではないが,New Normalを水面下で支える重要な技術となっている.
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