EiC COVID-19に対応した電子情報通信学会の取組──「先進的取組」サポート施策を中心として──

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Vol.104 No.6 (2021/6) 目次へ

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「先進的取組」報告

EiC

COVID-19に対応した電子情報通信学会の取組

――「先進的取組」サポート施策を中心として――

財務委員会    
次期会長 石田 亨
副 会 長 山中直明
会計理事 足立朋子

1.は じ め に

 電子情報通信学会も2020年初めから世界的に拡大したCOVID-19(以降,新型コロナ)の影響を大きく受けた.学会として研究や活動を止めないということは,電子情報通信を取り扱っている学会としての責務である.企業や大学で急速にオンライン化が進められているが,その利点も徐々に認識され,今後元に戻ることはない.そこで財務委員会を中心に「先進的取組」と銘打ち,この変化の時代に向けた緊急支援を実施した.

 本報告では,2020年度「先進的取組」について,オムニバス的にまとめた.各位の工夫や努力が報告されており,十分に他の活動等にも応用できると考える.

2.新型コロナの影響と学会活動

 新型コロナの状況は,他のリポートに任せるとして,患者数や複数回に及ぶ緊急事態宣言は,社会に大きなインパクトを与えた.多くの会員は,自宅からのオンライン勤務や授業といった対応を突然要求され,不便な生活を始めた.オンライン化の推進は,本会が取り組んでいることそのものであり,元々本会の会員による技術を多く利用している.もちろん,ZoomやWebex等のオンラインコンファレンス/ミーティングツールは以前から職場や本会でも利用していた.しかし,これはあくまでも補完的であり,多くをこれらオンラインツールに頼る生活が突然来ることは予想していなかった.

 このような状況による学会へのインパクトを測るため,学会活動,特にコミュニケーションを必要とする活動を筆者らの考えに基づき整理した.

 学会の主な活動は以下である.

 (1)講演会,シンポジウム(大会や研究専門委員会,支部主催で開催される)

 50~数百名が参加し,プレゼンタは一人若しくは複数人.各講演時間は30分~1時間程度.質疑時間は少人数の場合は5分から15分程度取り,会場から質問を受ける.

 (2)研究会(委員会メンバーが中心のいわゆるコミュニティ活動)

 (2-1)ミーティング

 20~100名程度参加する.開催期間は1~3日程度で,数セッションがパラレルに開催されることもある.各講演の持ち時間は15~30分程度で,発表に対しての質疑も行われる.コーヒーブレーク中はよく前後の発表に対して個別の質問や名刺交換を行う光景が見られる.

 (2-2)パネル討論

 複数のパネリストが登壇し,各自ショートプレゼンを行った後に,テーマに関する討論を行う.A案対B案というように意見を対立させるテーマを用意することで,問題点やメリットをクローズアップさせる,言わばディベートである.ディベート中に会場からも質問や意見が出て,議論も盛り上がることが多い.

 (2-3)ポスターセッション


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