解説 インドのIT・電気通信産業──過去,現在,未来──

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Vol.104 No.7 (2021/7) 目次へ

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 解説 

インドのIT・電気通信産業

――過去,現在,未来――

Indian IT and Telecommunication Industry: Past, Present, and Future

Praveen KUMAR  Bijoy Chand CHATTERJEE

Praveen KUMAR, Nonmember (Ekagga Technology & Services Pvt. Ltd., Bangalore, 560087 India).

Bijoy Chand CHATTERJEE, Nonmember (Department of Computer Science, South Asian University, New Delhi, 110021 India).

電子情報通信学会誌 Vol.104 No.7 pp.734-737 2021年7月

©電子情報通信学会2021

A bstract

 インドのIT・電気通信産業は急速に成長している.現在,インドの電気通信産業のマーケットシェアは世界第2位である.本稿はインドのIT・電気通信産業の過去,現在,未来について述べる.まず,学界がIT・電気通信産業に与える影響を述べた後,COVID-19がIT・電気通信産業に与える影響と対策について示す.次に,産学連携を加速させる方法について述べる.今後10年間に予想される電気通信産業の動向に触れて,まとめる.

キーワード:インド,IT・電気通信産業,COVID-19パンデミック

1.は じ め に

 IT・電気通信産業は,経済成長を促す重要なインフラストラクチャであり,人々の生活の質を向上させるものである(1).これはITと電気通信の二つの技術から成る.ITとはInformation Technologyの略で,その基本機能は情報を整理・保存・処理し,使えるようにすることである.今日,ITは実世界との間で情報交換をするコンピュータと結び付けられている.一方,電気通信の機能は情報をある場所から別の場所へ送ることである.IT・電気通信産業は,特定または不特定ルートの媒体を通して処理・整理された情報を送ることを含む広範な分野である.

 もう一つ成長している分野はIoTで,これはITとオペレーション技術と電気通信が結び付いたものである(2).オペレーション技術は自動化による工場の生産性向上に焦点を当てている.特に重視しているのは機器の可用性,完全性,安全性,監視・制御を改善することにより,ビジネスを毎日24時間継続することである.これらのいずれかに故障が起こると直接ビジネスに影響が出る.一方,ITは安全性の高い通信を用いてオフィスの生産性を向上することに焦点を当てている.故障が起きても影響は部分的であり,対策もできる.IoTはネットワークを使用する機器,例えば,スマートホーム,農業,自動車,スマートシティ,医療等の分野で,多様なソリューションを可能にする.


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