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――入力換算雑音10pT/,信号帯域幅33kHz,2.6mWの消費電力を達成――
産業技術総合研究所と愛知製鋼株式会社は,磁気インピーダンス素子(MI素子)に向けた計測用ASICを設計し,独自のディジタル自動補正技術等を用いることで,エネルギー効率を1,000倍以上改善した磁気センサを開発した.
図1に本磁気センサの(a)センサヘッド部となるMI素子と信号波形の概略図,(b)計測用ASICのブロック図と(c)その動作波形を示す.同図(a)に示すように,MI素子はアモルファス合金ワイヤの周りにコイルを形成することで実現され,本ワイヤに高速な立ち上がりエッジを持ったパルス電流を通電することで,外部磁界に比例した誘導電圧をコイルの両端から得ることができる.こののピーク電圧をサンプリングすることで高感度な磁気センシングが可能となるが,低雑音,広帯域計測のためには,MI素子に通電してから誘導電圧をサンプリングするまでのタイミングを,ナノ秒精度で適切に設定しなければならない.更には,製造したデバイスごとにばらつくため,従来,設計において一意的にこれを決定することは困難であった.
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