電子情報通信学会 - IEICE会誌 試し読みサイト
© Copyright IEICE. All rights reserved.
|
◆今月のニュース解説
①シリコン量子コンピュータの実用化に向け,大規模集積に向けた新たな量子ビット制御方式を提案
――量子ビット間の干渉を回避することで,従来よりも高い量子計算精度を維持できることを確認――
Proposal of a New Qubit Control Method Suited for Large-scale Integration toward Practical Realization of a Silicon Quantum Computer
②3種類以上含む混合ガスのリアルタイム濃度センシングに成功
――カーボンネガティブを支える超小形・高速応答MEMS熱伝導形ガスセンサ技術――
Succeeds in Real Time Measuring Mixture Concentrations of Three or More Gases: Ultra Small and Fast Sensing Technology Based on Micromachined Thermal Conductivity Gas Sensor for Carbon Negative Technology
――量子ビット間の干渉を回避することで,従来よりも高い量子計算精度を維持できることを確認――
近年,量子コンピュータの開発においては,量子ビットの個数を増加させる大規模集積化が課題になっている.量子化学計算をはじめ,従来のコンピュータで不可能な規模の計算を実現するには,100万量子ビット以上の規模の量子コンピュータが必要と言われている.
量子コンピュータには様々な方式が存在するが,その中でも「シリコン量子コンピュータ」は,成熟技術である半導体技術を活用することができ,量子ビットの大規模集積化に有利な方式として期待されている.日立製作所は,量子ビットを格子状に配列させ集積化を行う「二次元シリコン量子ビットアレー」の開発を進めている.シリコン量子ビットアレーでは,シリコン素子中に形成した「量子ドット」と呼ばれる微細構造の中に1個の電子を閉じ込め,そのスピン(注1)を量子ビットとして用いる.従来,その電子は量子ドットの中から動かさないのが前提であった.
続きを読みたい方は、以下のリンクより電子情報通信学会の学会誌の購読もしくは学会に入会登録することで読めるようになります。 また、会員になると豊富な豪華特典が付いてきます。
電子情報通信学会 - IEICE会誌はモバイルでお読みいただけます。
電子情報通信学会 - IEICE会誌アプリをダウンロード