小特集 2. セルフリー無線通信に向けた分散アンテナ技術

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Vol.106 No.9 (2023/9) 目次へ

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セルフリー通信技術の最新動向

小特集 2.

セルフリー無線通信に向けた分散アンテナ技術

Technologies on Distributed Antenna System for Cell-free Wireless Communication Systems

伊達木 隆 尾崎一幸 関 宏之

伊達木 隆 正員 富士通株式会社モバイルシステム事業本部

尾崎一幸 正員 富士通株式会社モバイルシステム事業本部

関 宏之 正員:シニア会員 富士通株式会社モバイルシステム事業本部

Takashi DATEKI, Kazuyuki OZAKI, Members, and Hiroyuki SEKI, Senior Member (Mobile System Business Unit, Fujitsu Limited, Kawasaki-shi, 211-8588 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.106 No.9 pp.796-801 2023年9月

©電子情報通信学会2023

Abstract

 セルフリー通信技術の一つの重要な観点は,ユーザの利用状況に応じて,6Gで求められる高い通信性能を,必要なとき,必要な場所に,柔軟に提供できるようにすることである.局所的に高性能な通信環境を必要に応じて提供しつつも,コストや電力消費などの観点では,全体の処理量や電力への負荷を低減し,効率的にカバーする観点との両立も重要である.本稿では,このようなセルフリー通信技術を適用したシステムの実現に関連性の高い,大容量化に向けた超高密度分散アンテナ技術,効率的なエリア展開に向けた基地局共用技術,移動する中継局を用いた動的ネットワーク制御技術,サブテラヘルツ向け分散MIMOについて紹介する.

キーワード:Society5.0,第6世代移動通信,分散アンテナ,ダイナミック仮想セル,基地局共用,中継,大容量化,サブテラヘルツ

1.は じ め に

 第6世代移動通信(6G)に向けた研究開発は,2030年以降の実用化を想定して,様々な技術の取組みが展開されている.6Gは,Society5.0(1)に示されるような私たちの生活や社会を高度化していくためのアプリケーションを実現するため,大量のデータをあらゆる場面で利活用できるようにする重要な技術基盤と考えられており,更なる高速,大容量,低遅延/同期,場所によらず安定したエリア構築,高効率/省電力化など,性能・効率や柔軟性などの観点で従来システムを凌駕するシステムを目指している.

 このような6Gに向けた様々な技術の取組みの中で,本小特集のセルフリー通信技術は,従来のセルという固定化された範囲での場所に依存した性能でなく,ユーザの利用状況に応じ,必要なエリアに必要な通信能力を柔軟に実現する通信技術である.このようなセルフリー通信技術に関連する技術として,本稿では,超高密度分散アンテナ技術及び分散MIMO(Multiple-Input Multiple-Output),複数地点/複数MNO(Mobile Network Operator)による基地局共用技術,動的中継技術,サブテラヘルツ向け分散MIMOに関する取組みを紹介する.


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