ニュース解説 カーボンナノチューブを赤外線検知部に活用した非冷却赤外線イメージセンサを開発――高感度な非冷却赤外線イメージセンサの作製に成功――

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Vol.106 No.9 (2023/9) 目次へ

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最近の新聞等で報道された技術情報を深める ニュース解説

◆今月のニュース解説

カーボンナノチューブを赤外線検知部に活用した非冷却赤外線イメージセンサを開発

 ――高感度な非冷却赤外線イメージセンサの作製に成功――

 Development of Uncooled Infrared Image Sensor Using Carbon Nanotubes as Infrared Detector: Successful Fabrication of a Highly Sensitive Uncooled Infrared Image Sensor

標準外径19コア光ファイバで1.7Pbit/s伝送に成功

 ――次世代の長距離光通信インフラ実現に向けて――

 Transmission of 1.7 Petabit per Second in a Standard Cladding Diameter Random-coupled 19-core Fiber

カーボンナノチューブを赤外線検知部に活用した非冷却赤外線イメージセンサを開発

――高感度な非冷却赤外線イメージセンサの作製に成功――

 日本電気株式会社(NEC)は,高純度半導体型カーボンナノチューブ(CNT)膜を,赤外線の検出部に適用した高感度非冷却赤外線イメージセンサの開発に世界で初めて成功した.

 赤外線イメージセンサは,赤外線を電気信号に変換して温度情報を取得する技術で,人や物体から放射される赤外線を検知することができる.そのため,人体のサーモグラフィー,構造物や食品等の検査機器,夜間における自動車の運転をサポートするナイトビジョン,航空機の航行支援システム,及び,防犯カメラなど,安全・安心な社会インフラの実現のため様々な領域で利用される.赤外線イメージセンサには,「冷却型」と「非冷却型」があり,前者は検出器を極低温に冷却して動作させ,後者は常温付近で動作させる.冷却型は高感度で応答性に優れるが,センサ内に冷却器を搭載する必要があるため大形・高価で電力消費が大きく,かつ,定期的な冷却器のメンテナンスが必要という課題がある.これに対して非冷却型は,冷却器が不要なために,小形・安価・低消費電力であるが,冷却型に比べて感度や応答性で劣るという課題がある.

 こうした中,NECは,独自技術である電界誘起層形成法(ELF法)により,単層CNT(図1(a))から抽出した半導体型成分を薄膜化することで,温度に対しての抵抗値変化率(抵抗温度係数:TCR)が非常に大きくなるという特性を見いだした.そのCNT膜(図1(b))を赤外線検出部に適用することで,高感度の非冷却赤外線イメージセンサの開発に成功した.


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