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Vol.107 No.11 (2024/11) 目次へ

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 * 「自動運転」と聞くと,6~7年ほど前に大学の教養科目で担当した学生同士のディベートを思い出します.そのときのテーマが「自動運転車(レベル5完全自動運転)は実現できるか?」でした.自分の意見とは無関係に肯定派と否定派でチームに分かれ,一週間の調査と準備期間が与えられます.ディベートの勝敗は,別テーマのチームの聴衆学生が決めるといった方式です.理系大学の学生ですので,本特集で取り上げられたような技術的な課題が論点になると思っていたのですが,意外にも一番盛り上がったのは「法整備」や「倫理」の問題でした.法整備については,もし事故を起こしたときに責任を取るのはドライバ(座っていただけの)なのか,車のオーナなのか,それを製造した自動車メーカなのかといった議論です.もちろんこれは事故の原因が整備不良なのかシステムそのものの欠陥なのか等にもよるでしょう.倫理的な問題は,人工知能の判断が必ず正しいと言えるのかという議論です.例えば「トロッコ問題」のようにどちらを選択しても犠牲者が避けられないとき,ハンドルを切れば飛び出した歩行者を避けられるけれど自分自身は電柱に激突して大怪我をする可能性が高いときなど,果たして人工知能はどういう判断をするのでしょうか.もちろんこういったことは,一部地域でレベル4ブレインオフが解禁されている現在では国土交通省や自動車メーカを中心に深く議論されていると思います.私自身は自分で運転するのも好きですが,長距離の移動や安全かつストレス(渋滞)フリーの交通の実現に向けてレベル5完全自動運転の時代が来ることを楽しみにしています.

(編集特別幹事 庄司雄哉) 

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