多言語というグローバル化の選択――論文誌の多言語化トライアルの開始――

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Vol.107 No.4 (2024/4) 目次へ

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EiC

多言語というグローバル化の選択

――論文誌の多言語化トライアルの開始――

次期会長 山中直明

多言語翻訳アドホック石川悦子藤島 実浅井光太郎

 急速に進展する国際社会の中で,多言語化の取組みが注目を集めています.この変革の途上に立つ我々には,異なる言語を包括的に取り入れることの意義を熟考することが欠かせません.英語が普遍的な言語とされる中で,世界は真に一つの言語に統合されていくのでしょうか.それとも,もっと微妙な共存の在り方が考えられるのでしょうか.

 日々の活動の中で,我々はしばしば見逃されがちな事実に気付かされます.それは,私たちの活動が地域の文脈に深く根差しており,母国語が息づいているということです.日本の大学では日本語による学術論文が,韓国の企業では韓国語が,中国では現地の会議で中国語が用いられています.こうした地域固有のコミュニケーションは,言語に内在する文化的な豊かさを浮き彫りにし,一つの言語のみによる統一的な進路を疑問視します.

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 最近のAI技術,特に言語翻訳技術の発展は,新たな可能性を示唆しています.この活発な変化の中で,我々学術コミュニティは岐路に立たされています.従来の中心となる英語と,地域言語を通じた共感との交差点です.電子情報通信学会(IEICE)は,日本のIT国際コミュニティの先駆者として,この未知の領域を探求する使命を担っています.


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