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◆今月のニュース解説
小形高精度な慣性センサモジュールと,それを用いた可搬形ジャイロコンパスを開発
――慣性航法装置に適用すれば,太平洋航路をGPSなしで飛行可能な精度を達成――
Development of a Compact, High-precision Inertial Sensor Module and Portable Gyrocompass Using the Module: Application to Inertial Navigation System Enables Flight over the Pacific Ocean without GPS
――慣性航法装置に適用すれば,太平洋航路をGPSなしで飛行可能な精度を達成――
(株)東芝は,GPSなしで物体の動きや位置を検出する慣性計測装置への搭載を目的として,MEMS技術を用いた世界最高レベルの精度の小形慣性センサ(ジャイロセンサ/加速度センサ)モジュールを実現した.また,東芝電波プロダクツ株式会社は,このモジュールを用いて可搬サイズのジャイロコンパスを開発した.これらの技術の詳細は,今秋にハンガリーで開催されたEUROSENSORS XXXVIにて発表された.
昨今の労働力不足を受けて,ドローンやAGV(Automated Guided Vehicle)等の自律移動モビリティを活用する流れが加速している.モビリティの自律移動には高精度な自己位置推定が必須となるが,無線を用いるGPSや画像を用いるVisual-SLAMなどは周囲環境の変化が測位精度に影響する.このため,環境変化にロバストな測位手法として,慣性センサの出力を基に自己位置推定を行う慣性計測装置が注目されているが,モビリティに搭載可能な小形サイズと高精度を両立した慣性センサの実現が課題となっていた.
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