ニュース解説 小形高精度な慣性センサモジュールと,それを用いた可搬形ジャイロコンパスを開発――慣性航法装置に適用すれば,太平洋航路をGPSなしで飛行可能な精度を達成――

電子情報通信学会 - IEICE会誌 試し読みサイト
Vol.108 No.1 (2025/1) 目次へ

前の記事へ次の記事へ


最近の新聞等で報道された技術情報を深める ニュース解説

◆今月のニュース解説

 小形高精度な慣性センサモジュールと,それを用いた可搬形ジャイロコンパスを開発

 ――慣性航法装置に適用すれば,太平洋航路をGPSなしで飛行可能な精度を達成――

 Development of a Compact, High-precision Inertial Sensor Module and Portable Gyrocompass Using the Module: Application to Inertial Navigation System Enables Flight over the Pacific Ocean without GPS

小形高精度な慣性センサモジュールと,それを用いた可搬形ジャイロコンパスを開発

――慣性航法装置に適用すれば,太平洋航路をGPSなしで飛行可能な精度を達成――

 (株)東芝は,GPSなしで物体の動きや位置を検出する慣性計測装置への搭載を目的として,MEMS技術を用いた世界最高レベルの精度の小形慣性センサ(ジャイロセンサ/加速度センサ)モジュールを実現した.また,東芝電波プロダクツ株式会社は,このモジュールを用いて可搬サイズのジャイロコンパスを開発した.これらの技術の詳細は,今秋にハンガリーで開催されたEUROSENSORS XXXVIにて発表された.

 昨今の労働力不足を受けて,ドローンやAGV(Automated Guided Vehicle)等の自律移動モビリティを活用する流れが加速している.モビリティの自律移動には高精度な自己位置推定が必須となるが,無線を用いるGPSや画像を用いるVisual-SLAMなどは周囲環境の変化が測位精度に影響する.このため,環境変化にロバストな測位手法として,慣性センサの出力を基に自己位置推定を行う慣性計測装置が注目されているが,モビリティに搭載可能な小形サイズと高精度を両立した慣性センサの実現が課題となっていた.


続きを読みたい方は、以下のリンクより電子情報通信学会の学会誌の購読もしくは学会に入会登録することで読めるようになります。 また、会員になると豊富な豪華特典が付いてきます。


続きを読む(PDF)   バックナンバーを購入する    入会登録

  

電子情報通信学会 - IEICE会誌はモバイルでお読みいただけます。

電子情報通信学会誌 会誌アプリのお知らせ

電子情報通信学会 - IEICE会誌アプリをダウンロード

  Google Play で手に入れよう

本サイトでは会誌記事の一部を試し読み用として提供しています。