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皆様にお読み頂いている本会誌は,2028年1月号から装い新たに生まれ変わります.6月の会誌編集委員会で「会誌将来検討アドホックWG」の設置が承認され,7月の理事会で報告しました.WGは笹瀬編集長,柏野編集理事,筆者(山里)に,各ソサイエティ・グループ代表,会員サービス・財務の観点から藤井会計理事・大橋企画理事を加えた体制です.
議論の柱は二つ.第1は会誌事業経費の抑制.会誌事業は会費と公益目的支出計画で賄っていますが,この公益目的支出が2027年度で終了します.持続可能な仕組みの設計が急務です.第2は会員サービスとしての会誌の再設計で,学生員の正員への円滑な移行や,海外会員にとっての価値向上を図ります.具体的な議論はこれからですが,個人的には大いに楽しみにしています.「こうするともっと良くなる」といった御提案があれば,是非お寄せ下さい.会誌目次の右下にあるQRコードから自由に御意見を投稿頂けます.もちろん,WGメンバーへの直接の御連絡でも構いません.これは“皆さんの会誌”です.どうかお知恵をお貸し下さい.
論文誌でも投稿拡大に向けた取組みが進んでいます.第1は,技術研究報告(技報)と和文論文誌Cの同時投稿です.技報スタイルで投稿でき,同時投稿には掲載料の割引があります.執筆負担と心理的ハードルを下げる施策として,他誌への展開も期待します.第2は,情報・システムソサイエティシンポジウムでの論文誌同時査読制度です.和文論文誌D/英文論文誌D編集委員をリエゾンに含むゲスト編集委員会が,シンポジウム投稿のうち掲載希望論文を審査します.各ソサイエティでのフラグシップ会議にも応用できる枠組みです.投稿数は会員数減に伴い減少傾向でしたが,これらの施策により回復が期待できます.
次に取り組むべきは,インパクトファクター(IF)に直結する引用数の増加です.JCRによれば,例えば,本会英文論文誌(EB)の参考文献数平均は30.4.一方でIEEE Communications Surveys & Tutorialsは252.1,IEEE Journal on Selected Areas in Communicationsは50.1,IEEE Transactions on Wireless Communications(TWC)は43.6です.チュートリアル誌が多いのは当然としても,総じて差は大きい.更にEBやComEXへの引用割合は全体の約21%(EBのみだと15%)にとどまるのに対し,TWCではIEEE誌群が9割超,自己引用は24%と報告されています.参考文献を適正に増やし,その増分の一部を本会論文誌への適切な自己引用へと導く仕掛けが必要です.
なお,技報や本会主催シンポジウムはJCRの“Citable Items”に該当しません.成果が埋もれないよう,技報・シンポジウムで満足せず論文化まで進めて下さい.前述の同時投稿・同時査読を積極的に活用し,研究成果を世界に届けてまいりましょう.
以上,会誌の将来像と論文誌の取組みについて御紹介しました.引き続き皆様のお力添えを賜れれば幸いです.
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