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Vol.109 No.2 (2026/2) 目次へ

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強い大気揺らぎ環境下でのレーザ無線給電で世界最高効率を達成

──多様な応用に向けた次世代給電技術の確立へ──

 NTT株式会社と三菱重工業株式会社は共同で,レーザ光を用いて1 km離れた地点へ電力を送る屋外実証に成功した.1 kWのレーザ光を送り,150 W超の電力を得ることができ,屋外の大気の揺らぎが強い環境下でシリコン製の光電変換素子を用いた光無線給電として世界最高効率の実証となった.

 レーザ光を用いた無線給電は,その高い指向性を生かし,小形かつキロメートルオーダの長距離無線給電が実現できるとして期待されている.一方で,一般にレーザ無線給電は効率が低く,特に大気中など長距離伝搬ではビームの強度分布が不均一になることで,光を電力に変換する際の効率低下が問題となっていた.

 今回,両社は,レーザ光の強度を長距離伝搬後に均一化するビーム整形技術,大気の揺らぎによる受光パネルからの出力変動を抑制する技術を組み合わせ,高効率化を図った.ビーム整形技術はアキシコンレンズと凹レンズの二つのレンズの効果を用い,リングビームと拡散ビームの重ね合わせにより強度を均一化させるものである.実験では回折光学素子を用いてビーム整形を実装した.電流変動抑制技術では,受光パネル手前に設置したビームホモジナイザと光電変換素子に接続した平準化回路により,大気の揺らぎによる高強度スポットを拡散するとともに,電流の変動を抑制する.


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