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AIと通信により実現するドローンの社会実装
Social Implementation of Drones Enabled by AI and Communication Networks

近年,AI技術及びモバイル通信の進展により,ドローンは単なる空撮・遠隔操作機器から,社会インフラとしての活用段階へ移行しつつある.特に,目視外飛行(遠隔運航)の制度整備と通信環境の高度化により,インフラ点検,警備・監視,建築分野などにおいて実運用が進んでいる.本稿では,ドローンの社会実装動向を整理した上で,KDDIスマートドローンにおける上空通信,AI分析,運航管理システム(UTM)を統合した取組みと導入事例を示し,今後の展望について述べる.
キーワード:ドローン社会実装,目視外飛行,遠隔運航,運航管理システム(UTM),AI分析
1. は じ め に
日本社会は少子高齢化やインフラ老朽化,災害激甚化など複合的な課題に直面している.課題解決に向け,ドローンとAI技術の社会実装が加速しており,インフラ点検・測量・災害対応・物流・警備など多分野で活用が進む一方,遠隔運航や多数機運航,AI分析,運航管理などネットワーク基盤の整備や制度設計が今後の鍵となる.
本稿ではKDDIスマートドローンの取組みを中心に,社会実装の現状と課題,今後の展望について論じる.
2. ドローンの社会実装動向
2.1. 社会実装動向
ドローンは社会課題の解決手段として物流・インフラ点検・監視・測量・施工管理など多様な分野で活用が進んでいる.目視内でのインフラ点検や測量から導入が始まり,少子高齢化による人手不足への対応策として,建築や警備業界などで目視外運航の導入が拡大している(図1).物流については安全面やビジネスモデルの課題もあるが社会課題の解決策として今後の普及が見込まれる.

2.2. 目視外飛行の普及及び制度概要
電波法及び航空法の改正を背景に,遠隔制御や自律飛行を含む目視外飛行の普及が進んでいる.モバイル通信の利用ニーズも拡大し,レベル3・4の制度整備により,長距離飛行や複雑構造物の自動点検,遠隔操作による運航が可能となっている(図2).

2.3. ドローンの通信利活用
ドローンの社会実装には,遠隔運航,データ活用,運航管理を支えるネットワーク基盤が不可欠である.目視外飛行による遠隔運航には,通信が常時接続された状態での機体制御,機体状態の把握,映像伝送が求められる.
また,ドローンが取得する画像・映像・点群データは,上空通信,地上通信,衛星通信を通じてクラウドやAIインフラと連携することで,高度なデータ活用が可能となる.更に,ドローン同士や有人機との協調運航を実現するためには,全国のドローンをネットワークで管理する運航管理システムが必要となる(図3).


