小特集 2. 人の手を介さずに飛行するロボットを実現するための要素技術と研究の興味

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Vol.101 No.12 (2018/12) 目次へ

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ドローンがもたらす新しい世界

小特集 2.

人の手を介さずに飛行するロボットを実現するための要素技術と研究の興味

Research and Technology to Realize Fully Autonomous Unmanned Aerial Vehicles

此村 領

此村 領 本郷飛行機株式会社

Ryo KONOMURA, Nonmember(Hongo Aerospace Inc., Tokyo, 113-0033 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.101 No.12 pp.1167-1170 2018年12月

©電子情報通信学会2018

1.は じ め に

 飛行ロボットを人の手を介さずに飛行させるために必要な要素技術は,近年話題となっている自動運転車の分野で研究されている要素技術との共通点が多い一方で,三次元空間を移動することに起因する多くの要求と,重量上の制限という二つの課題に向き合う必要がある.ここでは,そのような自律的な飛行ロボットの実現のために必要な要求仕様を整理し,その解決のためにこれまで取られてきたアプローチと,今後の研究が必要とされる話題,及び今後の動向について紹介する.

2.自律飛行ロボットの実現に必要な要求仕様

 我々はロボットが自律的であると聞くと,何となく賢くて,自分の手を介することなく,ロボットが自分の代わりになって何か役に立つことをやってくれることを期待している.そのようなロボットの中でも,移動ロボットは車輪,歩行,飛行機能などといった,空間を移動するための手段を持つものである.

 架空の例として,少し離れた場所にいる移動ロボットに自分のところに来てもらうという状況を考えてみる.このような要求をロボット上で実現するためには,

目標位置までのざっくりとした経路を計画する.

周りの障害物と自分の位置を推定しながら,ぶつからないように経路を更新し,目標位置に到達する.

ことが必要となる.このことから,自律的な移動ロボットを実現するためには,周囲の環境(目標物,障害物,移動可能な空間)と自身の位置を認識するためのセンサ,そのセンサ情報を処理し,経路の計画を立て,周りにぶつからない経路を更新するコンピュータ,移動のためのアクチュエータ,それらを駆動する電子回路が,最小限必要になることが理解できる.

 飛行ロボットに関して言えば,近年,自動車が人間の手を介さずに経路を走行することを可能にする技術が研究されているが,自律飛行ロボットの要素技術の多くは,自動運転車のそれに非常によく似ている.例えば,レーザレンジセンサやステレオカメラを用いて,リアルタイムに障害物の検出や,自己位置推定を行うための技術がその一つである.


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