小特集 4. 世界の小形無人航空機(ドローン)法規制と動向

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Vol.101 No.12 (2018/12) 目次へ

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ドローンがもたらす新しい世界

小特集 4.

世界の小形無人航空機(ドローン)法規制と動向

Global Drone Regulation and Trend

野波健蔵

野波健蔵 (株)自律制御システム研究所

Kenzo NONAMI, Nonmember (Autonomous Control Systems Laboratory Ltd., Chiba-shi, 261-7132 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.101 No.12 pp.1201-1206 2018年12月

©電子情報通信学会2018

1.は じ め に

 本稿では小形無人航空機(ドローン)の世界の法規制について概要(1)(5)を紹介する.ただし,法規制は小形無人航空機(ドローン)技術の進歩や小形無人航空機(ドローン)を取り巻く社会情勢とともに常に変化していることを念頭に置く必要がある.ここで紹介するのは2017年秋時点での法規制である.もし,小形無人航空機(ドローン)ビジネスを海外で考えておられる方は最新の正しい情報を取得されることをお勧めしたい.

2.世界のドローン法規制

2.1 アジア地域

 ドローン製造のリーダーとして世界的に認められている(特に中国を中心に)地域で,この地域のドローンはよく知られた機体が世界に輸出されている.日本をはじめとする国々は高度な技術の拠点として位置し,シンガポールなど豊かな国では,最新の高性能ドローンに対する需要が多い.

2.1.1 日本

 日本は世界に先駆けてドローンを農薬散布用として積極的に活用してきたが,2015年4月に首相官邸屋上でドローンが発見された事件を契機に,法整備を急ぎ2015年12月10日から改正航空法が施行されている.

・重量200g以上の機体は,以下の改正航空法が適用されるが,許可を受ければその限りではない

・飛行高度は地上から150m以下であること

・空港周辺の規制(国土交通大臣が指定したエリアは飛行禁止)

・人または家屋が密集している地域の規制(国土交通大臣が指定したエリアは飛行禁止)

・日中に飛行すること(日の出から日没まで)

・目視範囲内(直接肉眼による)で飛行すること,遠距離飛行の場合は目視内飛行になるように常時監視者を立てる

・第三者の人または物件(建物や車等)との間に30m以上の距離を保って飛行すること

・祭礼,縁日など多数の人が集まる催しの上空では飛行させない

・爆発物など危険物を輸送しない

・ドローンから物を投下しない

・災害など緊急時の際,国または地方公共団体から飛行の依頼を受けた場合は,「飛行の禁止空域」,「飛行の方法」に関する規制は適用されない

・罰則規定があり,法令に違反した場合は罰金50万円が課される

2.1.2 中国

 中国はドローンの使用に関する規制を急速に強化している.2016年までは法規制は驚くほど緩やかであったが,中国民用航空局(CAAC)は2017年6月から250g以上の機体は所有者の個人情報と製品情報をオンラインで入力することを義務付けた.そして入力後に発行されるラベルを機体に貼付することになっている.ラベルは登録番号とQRコードが記載されており,これに違反すると処罰される.

・7kg未満の全てのドローンは中国での飛行が許可されている

・ドローン機体の重量が7~116kgの場合,CAACからのライセンスが必要


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